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サムターン

サムターンとは

サムターンとは、室内側のドアについているつまみを回して施錠するタイプの錠です。鍵を挿し込んで回して開けるシリンダー錠とセットになっています。サムターンのツマミを回すと錠本体からデッドボルト(かんぬき部分)飛び出し、その先端がドア枠のストライク(受座)にかかって施錠される仕組みです。

主なサムターンの種類

サムターンにはさまざまな種類があります。

標準サムターン

標準サムターンは、特殊な仕組みのない一般的なタイプのサムターンです。

切り替え式サムターン

スイッチの切り替えによって、サムターンが空転して解錠できない空転モードと解錠モードを切り替えられるのが特徴です。スイッチを切り替えないとサムターンを回せないため、ピッキングやサムターン回しを防げます。

スイッチ式サムターン

スイッチを押し込みながらサムターンを回すと解錠できる仕組みです。ドアの内側からスイッチを押す作業が必要なため、ピッキングやサムターン回し対策として有効です。

卵型サムターン

サムターンが楕円形になっているタイプです。針金や紐などを引っかけることが困難なため、高いセキュリティを担保できます。

偏荷重式サムターン

重心が偏った状態ではサムターンを回すことができず、負荷を均等にかけるとサムターンが回って解錠できる仕組みです。サムターンの片側に針金や紐などを引っかけて回転させるサムターン回しを行なっても、重心が特定の場所に偏るため解錠できません。

サムターン回しの手口

これまでの空き巣被害はピッキングが主流でした。しかしながら、防犯性の高い鍵の普及によってピッキングの被害は減少傾向にあります。これに対抗する形で現れたのが、外側からサムターンを回して鍵を解錠する「サムターン回し」という手口です。

どのような手口で解錠するかを知っておくと、防犯対策も取りやすいでしょう。ここからは代表的なサムターン回しの手口を紹介します。

手口内容
ドアに穴を空けるドリルで玄関ドアに穴を開けて、穴から特殊工具を入れてサムターンを回す
ドアの隙間に工具を入れるドアとドア枠の隙間に特殊な工具を挿し込んで、サムターンに引っ掛けて回す
ドアスコープを外すドアについているドアスコープを外し、先が90度に曲がった棒など特殊な工具を入れてサムターンを回す
郵便受けを破壊する郵便受けにバールを入れて破壊し、壊した箇所から手や針金棒などを入れてサムターンを回す

補足

サムターン回しを防ぐ主な対策として、以下の方法があります。

  • サムターンカバーを取り付ける
  • 防犯用サムターンを使う
  • ドアスコープ・ポストに対策を施す
  • 補助錠を取り付ける

サムターンを覆うサムターンカバーを取り付けると、特殊な工具を穴や隙間から挿し込まれてしまってもサムターンに工具が届くのを防げます。サムターンカバーをバーナーやライターで焼いて破壊する手口を防ぐには、プラスチック製ではなくスチール製を選んでおくと安心です。

防犯用サムターンとは、上述した「切り替え式サムターン」「スイッチ式サムターン」「卵形サムターン」「偏荷重式サムターン」などを指します。いずれもサムターン回しを防ぐのに役立ちます。

ドアスコープ・ポストへの対策としては、空転式リングついたドアスコープに交換したり、ポストにカバーを取り付けたりなどの方法があります。

補助錠を取り付けるのもサムターン回し対策として有効です。補助錠を取り付けてワンドアツーロックにすると、解錠に手間や時間がかかるため空き巣が侵入をためらいます。サムターンに両面テープで取り付けられる補助錠などもあるので、手軽に導入可能です。

シリンダーに関連する用語一覧

シリンダー
セキュリティ
防犯
電気錠
電磁錠
電子錠
スマートロック

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