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照明・空調連動

照明・空調連動とは

照明・空調連動とは、文字通り照明と空調システムとが連動する機能です。

エネルギー価格が高騰する中、企業にとって省エネは喫緊の課題です。オフィスビルを例に挙げると、エアコンの稼働量が増える夏場は、消費電力のうち空調が約49%、照明が約23%を占めます。それゆえ、照明と空調の適切なコントロールによって大幅な省エネが期待できます。

例えば、部屋を最後に退出した人物が空調を消し忘れたケースを考えてみましょう。巡回で消し忘れに気づかなかった場合、翌朝まで空調がついたままとなるため無駄なコストがかかります。

照明と空調が連動していると、部屋を最後に退出する人物が照明を消すと同時に、空調も自動的にオフになります。消し忘れの防止とともに巡回の手間を削減できるでしょう。

照明・空調連動の導入例

照明・空調連動は、さまざまな施設や場所で活用されています。

医療施設

医療施設において、照明と空調の連動は省エネにつながります。医療的ケアを行う部屋・事務所・食堂など、部屋の用途や出入りする頻度によって照明と空調を調整することで、消費電力の最適化が可能です。

具体的には、動体検知や人感センサーによって室内が無人だと検知した部屋の空調をオフにして、省エネを図れます。また、利用者が滞在している間は自然な明るさに、利用者が不在の時間帯は照明を控えめにして、スタッフの終業時間にオフになるようスケジュール化もできます。

部屋の使用状況に応じてオン・オフを行うことで消費電力の削減が見込めるでしょう。

役所

役所は率先して、省電力・節電への取り組みを市民に周知する必要があります。そのためにも、照明と空調の連動は有効な手段です。照明と空調をエリア単位で最適化し、快適な空間と省エネの両立を図れます。

例えば、通路の照明の調光率を無人の時には10%、人が通った時に70%に変動させることで、大幅な節電が可能です。

工場

電力を多く必要とする工場は、電気代の高騰が運用コストに直結します。ゆえに、照明と空調の連動による節電は有効な手段といえるでしょう。作業員の在室状況に応じて照明の減光や消灯と室外機の冷媒蒸発温度の制御を行い、一定時間作業者がいない場合は設定温度を調整するなどの方法が考えられます。

オフィス

オフィスの場合は、消費電力のうち多くを照明と空調が占めるため、この2つの連動は省エネに極めて有効です。窓からの外光の分だけ明るさを調整し、在室人数に応じて空調の台数を制御するなど、省エネを図れます。

さらに、入退室管理システムと連動することで、より効果的な照明と空調の制御が可能になるでしょう。

補足

物価高騰の対策としてコストの低減を目指すのであれば、省エネは有効な取り組みです。オフィスビルを例に、どの対策がどの程度省エネ効果があるかをみていきましょう。

令和5年6月に資源エネルギー庁が発表した資料によると、使用していないエリアの消灯による節電効果は3.3%。執務室の照明を半分程度間引きすることで12.7%の効果があります。同様に、使用していないエリアの空調を停止することで2.4%の節電効果、執務室の室内温度を26℃から2℃上げると4.1%の効果があります。

照明と空調を連動して、使用してないエリアのオンとオフを適切に切り替えられれば、持続的かつ費用対効果の高い省エネの手段となるでしょう。

照明・空調連動に関連する用語一覧

動体検知
入退室管理システム

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