鍵管理
鍵管理とは
鍵管理とは、鍵をまとめて管理できる装置のことです。電気錠を設置できない扉や重要物を保管している金庫・棚などの鍵を一か所でわかりやすく管理できます。鍵の貸借や管理を無人化でき、鍵を使用するとき以外は取り出せないようにできるため、セキュリティレベルや管理業務効率の向上が見込めます。
また、鍵の取り出しや返却は、ICカードやIDコードのほか、生体認証などさまざまな認証方法で管理できるものが多いです。バールやハンマーなどによる破壊行為にも強く、物理的な盗難対策にも有効です。
さらに、パソコンと接続して鍵の使用履歴の閲覧や登録データの管理ができるものもあります。万が一不正利用や盗難などが起こった場合でも、データをもとにトラブルを解決しやすいでしょう。
なお、鍵管理は、鍵管理ボックスやキーホールドボックスと呼ばれることもあります。
鍵管理の導入例
鍵管理は、さまざまな業種やシーンで活用されています。
オフィス・店舗
オフィスや店舗では、主に業務開始・終了時の施解錠作業において鍵管理が使われます。鍵管理を使うことで、終業後に施錠を忘れたり出社時に鍵を自宅に忘れたりする心配がなくなります。
マンション・ビル
マンションやビルなどの不動産においても鍵管理が使われます。管理すべき物件数が増えるほど、鍵の管理が煩雑になりやすいでしょう。鍵管理を使えば、複数の鍵をまとめて管理できるので、取り扱う物件数が増えても、鍵の紛失や盗難といったトラブルの心配は不要です。
ディーラー
自動車のディーラーでも、鍵管理は役立ちます。新車・中古車問わず、人気が高い車種の盗難による被害は小さくありません。また、販売自動車だけでなく、車検やメンテナンスなどでお客さまの車の鍵を預かることもあるでしょう。いずれの場合でも、鍵管理を使えば盗難や紛失などの危険がなく安全です。
通信・電気などインフラの基地局
通信・電気・水道・ガスなど、インフラ会社の基地局の鍵も、鍵管理の利用が適しています。社会にとって欠かせない存在であるインフラ設備は、厳格かつ確実に管理しなければいけません。鍵管理を活用すれば、膨大な数の基地局の鍵もまとめて管理できて安全です。また、テロ対策としても有効でしょう。
教育機関・病院
教育機関や病院でも、鍵管理の有用性は高いです。教育機関や病院は、管理すべき部屋数が多いだけでなく、関係者以外が立ち入れないような場所も少なくないでしょう。また、日々多くの人が出入りするため、鍵の盗難リスクも小さくありません。鍵管理を使えば、トラブルなく運用できるでしょう。
補足
鍵管理は、複数の鍵をまとめて管理できるので、セキュリティレベルの向上や業務効率化が見込めます。しかし、鍵の紛失や盗難などのトラブルを完全に防げるわけではありません。
例えば、鍵管理ボックスを操作できる管理者が不在の場合は、使えなくなってしまう可能性があります。また、鍵を抜いたまま戻さない人が出てくるかもしれません。
さらに、パスワードや管理者のICカードなどがあれば、本人がいなくとも操作できてしまいます。より高いセキュリティレベルを設定するには、別の対策もあわせて検討する必要があるでしょう。