フェンスセンサー
フェンスセンサーとは
フェンスセンサーとは、網部にセンサーケーブルを張り巡らせることでフェンス全体をセンサー化したものです。代表的なフェンスセンサーの方式は、以下の3種類です。
- トラップ式
- ケーブル式
- 光ファイバー式
トラップ式は、一定間隔でトラップセンサーを設置します。センサー間を結ぶ「警報線」により、侵入者が乗り越える際の線への加重や引っ張りを検知して警報を発します。誤報や故障が少なく、フェンスや地域の形状に合わせて設置できるのが特徴です。
ケーブル式は、特殊な同軸ケーブルを外周フェンスに取り付けて、侵入者によるケーブルの切断や乗り越える際の振動を検出する方式です。侵入地点を3m以内に特定できる正確さが特徴で、複数箇所から同時に侵入した場合も、侵入地点を検出できます。
光ファイバー式は、外周フェンスに光ファイバーケーブルを張り巡らせて、不正侵入時のフェンスの振動や光のパワー低下を検知する方式です。侵入行為をリアルタイムで検知して、位置を特定できるのが特徴です。10km離れた施設からでも監視できます。
フェンスセンサーの導入例
フェンスセンサーは、さまざまな場所や施設で活用されています。
工場・倉庫
工場や倉庫の防犯対策には、フェンスセンサーによる外周警備が重要です。毒物や薬品類が盗まれると、別の犯罪に悪用される恐れがあり、資材が盗まれると大きな損害が発生します。パソコンを盗まれた場合は、社内の機密データや個人情報が漏えいするおそれがあります。
これらを防ぐためにも、敷地を囲むフェンスにセンサーを取り付けて、侵入しにくいことをアピールしましょう。それでも万が一敷地の中に不審者が侵入した場合は、センサーが検知し、大音量のサイレン・フラッシュライト等で警告を発します。
教育施設
学校や保育園・幼稚園などの教育施設の防犯対策にも、フェンスセンサーによる外周警備が役立ちます。学生・子ども達を守るためにも、校門や外壁からの侵入者をフェンスセンサーで検知して、自動的に職員室に通報する仕組みが必要です。また、監視カメラと連動することで侵入者の監視と録画も可能です。
重要施設・プラント
発電所等の重要施設や石油・科学プラントは、社会インフラとして強固なセキュリティ対策が求められます。管理区域への入退室管理システムだけでなく、フェンスセンサーによる外周警備も必要です。
フェンスセンサーは赤外線センサーとの併用による厳重な警備が可能です。また、雪・濃霧・霧などの影響を受けることなく、広大な敷地をカバーできます。
補足
フェンスセンサー以外の侵入者を検知する防犯センサーをご紹介します。
代表的な防犯センサーとして赤外線センサーが挙げられます。赤外線センサーを大別すると、パッシブセンサーとアクティブセンサーの2種類です。
パッシブセンサーは、人体から放出される赤外線を感知する装置です。天井や部屋の高い位置に設置して、室内への侵入者を検知するのに役立ちます。アクティブセンサーは、センサーから放出した赤外線がさえぎられたり反射したりすることで侵入者を検知します。外周警備で使われるのはアクティブセンサーです。
そのほか、窓からの侵入を防ぐための防犯センサーとして、マグネットセンサーとガラスセンサーが挙げられます。
マグネットセンサーは、窓やドアの開閉状態から侵入者を検知するセンサーです。窓にマグネットを取り付け、窓枠にセンサーを設置します。マグネットとセンサーが離れると、窓が開いたと検知します。ガラスセンサーは、ガラスが割られたときの振動や音を検知するセンサーです。
フェンスセンサーに関連する用語一覧
防犯
監視カメラ
セキュリティ
入退室管理システム
同軸ケーブル
パッシブセンサー