エレベーター不停止
エレベーター不停止とは
エレベーター不停止とは、鍵やカードなどによって特定階にエレベーターが停止しないようにする機能です。停止・不停止を自由に切り替えられ、不停止に設定した階のボタンを押しても応答しないようになっています。
手動で制御する方法とスケジュールによって制御する方法が一般的です。夜間の無人フロアなどの防犯・セキュリティ対策として多くのオフィスで導入されています。
ICカードや生体認証によってエレベーターを制御する方法もあります。ID認証がOKにならないとエレベータを呼べないようにしたり、許可された階数にしか行けないような設定をしたりできます。
来訪者に対して、目的のフロアにのみ対応したカードを渡すことで、目的階以外への侵入を防止できるでしょう。
エレベーター不停止機能の導入例
エレベーター不停止機能は、さまざまな建物で活用されています。
オフィス
オフィスの防犯・セキュリティ対策としてエレベーター不停止は有効です。入退室管理システムと連動して、無人になり警備状態になったフロアのエレベーターを不停止とする方法などがあります。
マンション
マンションのセキュリティ強化としても、エレベーター不停止は役立ちます。低層階にテナントなどがあるマンションにおいて、居住者だけが持つ非接触キーを使わない限り、居住階へ行けないようにできます。また、エレベーターと連動したリーダーに非接触キーをかざすと、登録された行き先階のボタンのみを押せるような設定も可能です。
工場・倉庫
多くの工場や倉庫には荷物運搬専用のエレベーターが設置されています。この荷物用エレベーターにもエレベーター不停止機能が使われます。エレベーターを特定階に不停止にする方法としては、操作盤のキースイッチで操作する方式とタイマーによる自動設定方式が一般的です。
ホテル
エレベーター不停止機能が使用されているホテルも近年、増加傾向にあります。宿泊するフロアのカードキーがないと階数ボタンが押せないように制御することで、宿泊者以外は客室階へ立ち入れなくなります。エレベーターを必ずフロント階に停止させるような設定も可能です。
補足
エレベーター不停止機能は、防犯・セキュリティ対策として有効です。なお、不停止に設定した階からはエレベーターを呼び出せません。
また、最近はスマートフォンやタブレットでエレベーターの状態の確認や制御ができるサービスもあります。画面上で不停止階のスケジュールを簡単に表示・編集できるうえに、遠隔で操作できるため操作盤での操作が不要です。
エレベーター不停止機能はセキュリティを高める一方、利用者にとっては手間がかかるケースもあります。例えば、ホテルで導入した際に、両手に荷物を持った宿泊者がカードキーをいちいちかざさなければならず不便を感じるといった指摘もあります。
エレベーター不停止に関連する用語一覧
セキュリティ
防犯
ICカード
生体認証
入退室管理システム
タイムスケジュール設定
監視カメラ