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電気錠

電気錠とは

電気錠とはその名の通り、電気で施解錠する錠前です。ドアとオンラインで接続された電気錠制御盤から施錠・解錠信号を送ることで電気錠を作動させます。

電気錠にはいくつかの種類があります。代表的なものを挙げると以下の通りです。

  • 通電時解錠型
  • 通電時施錠型
  • 瞬時通電時施解錠型
  • モーター式
  • 電磁錠

それぞれの特徴と導入に適した場所を説明します。

通電時解錠型は電気が通っているときだけ解錠するタイプで、停電などで電気が途絶えた際に自動で施錠される電気錠です。金融機関などで緊急時のセキュリティ対策として導入されています。

反対に通電時施錠型は電気が通っているときに施錠するタイプで、電気が途絶えた際に解錠される電気錠です。非常口のドアなどで利用されています。

瞬時通電施解錠型は通電する度に施錠・解錠する電気錠で、電気が途絶えた際は鍵やサムターンを利用して開閉します。玄関のドアなどに導入されています。

モーター式は通電する度にモーターが動いて施錠・解錠する電気錠で、玄関のドアなどに導入されています。停電で電気が途絶えた際に、停電前と同じ状態を保てるのが特徴です。

電磁錠は電磁石の力で施解錠を行う電気錠で、オフィスやマンションの共用部などに導入されています。モーターなどの駆動部分が少なく故障しにくいほか、耐久性が高いのが特徴です。

電気錠の導入例

電気錠は、さまざまな場所やシーンで活用されています。

マンションのオートロック

身近な電気錠の代表的な導入事例がマンションのオートロックです。来客がエントランスの機械で部屋番号を入力すると、その部屋の住人がインターホンを通じてカメラや音声で来客を確認します。インターホンを操作して「解錠」を押すと、電気信号が送られて自動ドアのロックが解錠されてドアが開きます。

オフィス・工場

多くのオフィスや工場では電気錠と連動した入退室管理システムが導入されています。解錠権限を付与されたICカードや生体認証によって、電気的に扉の鍵を解錠する仕組みです。情報漏えいを防ぎ適切な入退室管理を行うために、手間なく解錠できてセキュリティを高める電気錠が利用されています。

公共施設

公共施設では、時間によって施解錠をコントロールしたり利用者の入場を制限したりする目的で電気錠が利用されています。施設の使用料を支払ってカードキーを受け取った利用者のみが、電気錠を解錠して施設を利用できるよう設定されている施設もあります。

学校・幼稚園

学校や幼稚園などでも電気錠が活用されています。例えば、施設内部から園児が勝手に解錠できないようにして、保護者はカードキーで外部から解錠できるように設定することで、園児の安全を確保しています。

補足

電気錠は電気によって施錠・解錠信号を送っているため、停電や断線などが発生した場合は施錠・解錠できなくなります。通電時解錠型を導入するのか、通電時施錠型を導入するのかを用途によって決めましょう。

物理的な鍵でも施錠・解錠できるものや、内蔵バッテリーを搭載して一定時間電気が通じなくても開閉できるタイプの電気錠もあります。事前にトラブル発生時の対策を考えておかなければなりません。

解錠権限を付与されたICカードやスマホなどのデバイスによって電気錠は解錠できます。したがって、解錠デバイスを持たずに退出したりデバイスを紛失したりすると、閉め出されてしまうリスクがあります。 物理的な鍵でも解錠可能に設定しておくなど、非常時の対策を決めておきましょう。

また、電気錠を設置する際は、電気配線を通す配線工事や操作盤を設置する工事が必要です。導入にあたってはこれらの工数や設置費用などのコストも検討しましょう。

電気錠に関連する用語一覧

電気錠制御盤
電磁錠
電子錠
セキュリティ
入退室管理システム
スマートロック
ICカード
生体認証

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