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DNA認証

DNA認証とは

DNA認証とは生体認証(バイオメトリクス認証)の一つで、DNA情報を元に認証を行う方法です。DNAの塩基配列は一人ひとり異なり、人体のどの部分から細胞を取り出しても変わらず、また生涯不変とされています。そのため、正確に本人を確定できるとして、犯罪捜査の鑑定材料にも採用されています。

一方、DNAの抽出や分析には時間と費用が必要です。口腔を綿棒で軽くこすり、採取された細胞からDNAを抽出してDNA-IDを生成します。最新の設備でも3時間以上かかるとされ、個人情報を生成するには高価な試薬を必要とします。結果として、DNA認証は限られた用途でのみ用いられる方法です。

今後、DNAの抽出時間が短縮されれば、指紋認証のような使用方法も可能になるといわれています。

DNA認証の導入事例

ブランド品やグッズが本物かどうかの識別に、DNA認証マークというものが実用化されています。DNA認証マークの印刷インクには当事者のDNAの一部が溶解されており、本人の細胞を盗まれない限り複製が困難です。

本物か偽物かは、マークのインクに溶解されているDNA断片を解析し、当初のIDが生成できるかで判定されます。また、補助的な判定手段として、インクに特別な蛍光剤を混入し赤外線レーザースキャナーを使って見分ける方法もあります。

DNA認証マークは、プロスポーツ選手が使っていた道具など、本人が使っていたことの証明が必要なグッズで使われることが多いです。

補足

DNAの塩基配列を利用する検査方法として、DNA鑑定があります。DNAは両親から半分ずつ引き継ぐため、鑑定すれば血の繋がった親子かどうか判定可能です。DNA遺伝子の引き継ぎ型を見れば、ほぼ100%親子関係があるかどうか判別できるといわれています。親子に限らず、兄弟・祖父母などの血縁関係の鑑定も可能で、髪の毛や爪・体液といったDNAサンプルがあれば鑑定できます。そのほか、捜査での身元不明者や犯人など、個人を特定するために活用される方法です。

基本的に、一卵性双生児を除いて、DNA型が一致するケースはないといわれています。しかし、DNA鑑定で調べているのは人体がもつDNAの一部分に過ぎません。そのため、偶然DNAが一致する可能性もゼロではない点も知っておきましょう。

DNA認証に関する用語一覧

セキュリティ
生体認証
指紋認証
顔認証
静脈認証
虹彩認証
声紋認証
耳介認証
行動認証
マルチ認証

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