顔認証システムの問題点とは?解決策と利用のメリットを詳しく解説!
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顔認証システム
- 2022.12.13
CONTENTS この記事でわかること
入退室管理システムの導入を検討する際に、顔認証にはどのような問題点やデメリットがあるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、顔認証の問題点について解説します。問題点に対する解決方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
顔認証とは
顔認証の技術は、さまざまな企業・場所で使われています。顔をカメラに向けて認証をおこなっているシーンを日常生活の中でも見たことがある方も多いのではないでしょうか。企業によって利用目的は異なりますが、主にセキュリティ強化を目的に顔認証システムを利用する企業が多く見受けられます。
はじめに、顔認証とはどのような技術なのかを解説します。
「人」の顔を認識して本人確認を行う技術
顔認証とは、目や鼻、口などの顔のパーツを認識して本人確認を行う技術を指します。生体認証システムの一つとして、さまざまな業界・企業で導入されています。
生体認証は、顔以外にも指紋や静脈、虹彩など種類が豊富にありますが、顔認証の特長は非接触で認証できる点です。コロナ禍によって感染症対策が求められるなか、非接触で認証できる顔認証の需要が高まりました。
顔認証の技術は、企業の入退館システムや店舗での決済、ホテルの受付など、さまざまなシーンで活用されています。
顔認証の仕組み
顔認証には、二つの認証方式があります。一つ目は「2D顔認証方式」と呼ばれる方式であり、カメラで映し出された顔の情報を認識し、登録したデータと照合する仕組みです。2D顔認証方式は、対応端末が多い点がメリットですが、照明や太陽などの光量により、認証精度が落ちる可能性があります。
もう一つの認証方式は「3D顔認証方式」です。赤外線センサーを用いた認証方式であり、顔を立体データとして捉える仕組みとなっています。2D方式よりもより精度の高い認証が可能です。
機器の面では、顔認証に対応しているタイプは2種類あり、カメラとデータを読み込む機器がセットになっている「エッジ型」と、スマートフォンやタブレットのカメラを利用した「クラウド型」があります。
それぞれのメリットを考慮して、組み合わせるようにしましょう。
顔認証システムを使った入退室管理の問題点
ここから先は、顔認証を活用した入退室管理システムについて解説します。顔認証の入退室管理システムはオフィスや工場、銀行などさまざまな場所で導入されていますが、顔認証ならではの問題点や課題が存在します。導入を検討する際には、メリットだけではなく問題点についても事前に把握しておくことが重要です。
この章では、顔認証の問題点について解説します。
バラツキが見られる製品ごとの精度
顔認証での入退室管理システムの問題点の一つが、製品によって認証レベルに差がある点です。例えば、顔の経年による変化や髪型の変化、メガネやマスクなどの着用に対応できない製品も存在します。また、認証までに時間が掛かったり、多人数での同時識別に対応していなかったりなど、製品によって認証精度が大きく変わる点は顔認証ならではの問題点だといえるでしょう。
また、製品自体の認証精度に加えて、利用する場所の明るさや光の差し込み具合など、外部環境によっても認証精度は大きく変動するケースも多く見受けられます。
配慮すべき「プライバシーの保護」
プライバシー保護に配慮したうえで運用しなければいけない点も、顔認証を活用した入退室管理システムの問題点の一つです。顔認証システムで扱う顔に関する顔データは、「個人情報」と定義されています。
安全に運用するためにも、顔データをどのように利用するのか、どのように管理していくかなどのルール策定から行なう必要があります。また利用者に向けて、ルールの説明や運用の同意なども同時に行わなければなりません。従業員のプライバシーを保護するためにも、ルールの策定は時間を掛けて行いましょう。
顔認証の問題点を解決する方法
顔認証を活用した入退室管理システムは問題点もありますが、適切な対策をすれば十分に解決できます。解決方法を事前に把握しておけば、導入後のトラブルも防げるでしょう。
この章では、上記でご紹介した「製品精度のバラつき」「プライバシー保護の配慮」の2点の問題を解決する方法について解説していきます。
製品の認証精度・設置場所に適しているかを事前に確認する
まずは、製品の認証精度を確認しておきましょう。認証精度の高さを比較する際には下記の3つのポイントをチェックする必要があります。
- マスクや眼鏡を着用している状態でも認証できるか
- 認証スピードの速さはどうか
- 大人数でも同時に識別できるか
スムーズに運用するためにも、事前に上記の3つのポイントを製品ごとに確認するようにしましょう。製品の精度確認は手間が掛かりますが、念入りに確認しておけば導入後のトラブルを防げます。また、設置する場所によって認証精度が変わるケースもあるため、利用したい場所の明るさや光の差し込み方なども、併せてチェックしておきましょう。
プライバシー保護に配慮したガイドラインを策定する
事前にプライバシー保護に関するガイドラインを策定すれば、トラブルが発生した場合にも規定したルールに従って適切な対処を行えるようになります。
例えば、下記のような内容のガイドラインを策定したうえで運用していきましょう。
- 利用する目的を本人に通知したうえで運用する
- 利用する目的以外のデータ利用は一切行わない
- 顔データの保管方法についても利用者に説明する
顔認証システムを使った入退室管理システムのメリット
顔認証システムを使った入退室管理システムを活用すれば、企業はさまざまなメリットが得られます。
この章では、顔認証の入退室管理システムの代表的なメリットを二つ紹介します。
セキュリティレベルが高い
顔認証を使った入退室管理システムのメリットの一つが、セキュリティレベルの高さです。顔認証以外の入退室管理システムは、ICカードや暗証番号を入力するタイプのものなどさまざまですが、顔認証の場合はカード紛失やパスワードの失念などのリスクがありません。さらに、他人になりすましたうえでの、不正な入室や共連れなども防止できるでしょう。
顔認証を使った入退室管理システムは、ほかの認証システムと比較した場合、運用の手間が少ない点も大きなメリットです。例えばICカードによる入退室管理の場合、全社員のICカードを用意する手間や紛失した際の再発行の手続きなど、さまざまな業務が発生します。
顔認証を使った入退室管理システムでは、運用ルールを事前に策定する手間はありますが、導入後の運用負担は比較的少なくて済むでしょう。
非接触で利用できるため衛生的
もう一つのメリットは、非接触で利用できるため衛生的な点です。顔認証の入退室管理システムは、カメラの前に立つだけで認証でき、認証機器に触れる必要がありません。非接触で認証が完了するため、感染症対策としても非常に有効です。また、両手が荷物でふさがっている状態であっても即座に認証できるのも大きな魅力だといえます。
管理者側の立場だと、顔認証を使った入退室管理システムではその都度消毒作業を行わなくてよい点もメリットです。例えば、暗証番号を入力するタイプの入退室管理システムの場合、感染症対策として定期的に消毒する必要があります。顔認証では機器に触れずに認証できるため、消毒作業を行う手間や時間をなくせるでしょう。
アートの入退室管理システム「X-LINE」
アートの「X-LINE」は、顔認証による入退室管理が可能なシステムです。マスクや眼鏡を着用した状態での顔認証も可能であり、スピーディーな入退室を実現します。
X-LINEは、入退室の制限・履歴管理から高度なセキュリティシステムの構築まで、幅広く対応可能です。自社に適した入退室管理システムを構築できます。
また、顔認証以外にも車両ナンバー認証などの認証リーダーも多数取り揃えています。自社のセキュリティを強化したい、安全かつスムーズな入退室を行えるようにしたい企業におすすめです。
「X-LINE」のポイント
先進的な顔認証機能
X-LINEは、マスクや眼鏡を着用した状態でも認証できる、先進的な顔認証機能が大きな魅力です。顔認証以外にも、指静脈認証や⼿のひら静脈認証、⼿の甲静脈認証など、⾼精度な本⼈認証にも対応しています。セキュリティレベルの⾼い入退室管理システムの構築が可能です。
監視カメラを使った顔認証
設置された監視カメラで撮影した顔と入退室管理システムに登録された顔を照合し、扉の電気錠を解錠する機能を搭載しています。
車両ナンバー認証
監視カメラで⾞のナンバープレートを読み取り、事前にシステムに登録されたナンバーと照合し駐車場のゲートを開けられる機能も搭載しています。
顔認証の入退室管理システムを導入してセキュリティを強化しよう!
顔認証を使った入退室管理システムは、精度にバラつきがある、プライバシー保護に配慮したうえで運用する必要がある点などの問題が見られます。しかし、製品の認証精度と利用する場所の確認(明るさや光の差し込み方など)、ガイドラインの策定を行えばこれらの問題は解決できます。
顔認証の入退室管理システムを導入する際には、問題点に対してどのような解決策を講じるべきかを理解したうえで、自社に適した入退室管理システムを選んでいきましょう。
Q&A
Q:顔認証を使った入退室管理システムの問題点は何ですか?
A:製品によって精度にバラつきがある点とプライバシー保護に配慮したうえで運用する必要がある点になります。
Q:顔認証の主なメリットは何ですか?
A:顔認証は、非接触で衛生的に利用できるのがメリットです。認証機器に触れずにカメラに顔を向けるだけで認証できるため、感染症対策としても有効です。
アートの入退室管理システム「X-LINE」
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ポイント1
マスク姿でも顔認証できる
ポイント2
屋外でも監視カメラを使用して顔認証できる
ポイント3
監視カメラを使って車両ナンバーも認証できる