自治体で顔認証システムを導入した事例を紹介!利用するメリットも解説
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顔認証システム
- 2023.04.14
CONTENTS この記事でわかること
セキュリティレベルの高さが魅力である顔認証システムは、多くの自治体で導入されています。顔認証システムを導入した経験がない自治体の場合、「どのような目的で顔認証システムを導入したのか」「どのような使い方をしているのか」などと気になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、自治体で顔認証システムを導入した事例を紹介します。顔認証システムを利用するメリットについても詳しく解説しますので、ぜひご参考にしてください。
顔認証システムとは
顔認証システムとは、カメラに映った画像・映像から顔を検出し、事前に登録した顔データと一致するかどうかで認証を行う技術を指します。目や口などの特徴や、顔領域の大きさなどを基にして本人を照合する仕組みです。
顔認証システムは、自治体や企業のオフィス、店舗などさまざまな場所で利用されています。例えば、入退室管理システムと組み合わせて、履歴から入館者の人数を把握したり、不審者を特定しやすくなったりなど、幅広い使い方が可能です。目的に応じてさまざまな方法で利用できる点が、顔認証システムの特徴になります。
自治体で顔認証システムを導入した事例
顔認証システムは、全国各地の自治体でも導入されています。自治体によって顔認証システムを利用する目的・使い方はさまざまです。例えば、申請書の本人確認として利用したり、決済手段として利用したり、幅広い方法で利用されています。
ここでは、自治体で顔認証システムを導入した事例を3つ紹介します。
全国各地の地方公共団体に顔認証システムを導入
マイナンバー制度の開始に伴い、1,700を超える地方公共団体が「顔認証システム」を導入しました。顔認証システムを導入し、窓口でマイナンバーカードの交付を希望する「来庁者自身の顔」と、「マイナンバーカードの顔写真」「マイナンバーカード交付申請書」の顔写真を照合する仕組みを作るのが主な狙いです。
顔認証システムを導入したことで、正確な本人確認が可能になり、なりすましを防止できるようになりました。その結果、マイナンバーカードの受付作業は、セキュリティレベルが高い状態で行えるようになりました。
顔認証システムを導入して便利な街づくりを実現
富山市では、富山市内の中心市街地などの飲食店や観光施設などに、顔認証を利用した決済システムを導入しました。この決済システムは、利用者の利便性の向上を目的に、スムーズに決済できる仕組みを構築したものです。
具体的には、タブレット端末のカメラに顔をかざすだけで、スムーズに決済できるものです。この仕組みを利用するためには、利用者は事前にスマートフォンから専用のWEBサイトにアクセスし、顔写真・クレジットカードを登録しておく必要があります。この決済を利用する場合は、店舗や施設側も事前の利用登録が必要です。
顔認証による決済システムによって、店舗や施設で財布を取り出す手間をなくし、混雑や待ち時間を大きく減らせました。会計時間を短縮し、スムーズなショッピングが可能になりました。
顔認証を活用して共有端末の利用者を特定
共有端末の利用者特定として顔認証システムを利用した事例もあります。堺市では、 窓口用の端末を複数の職員が利用している状況でした。しかし、ルール通りに適切な運用がされているか、確認する手段がない点が大きな課題でした。
そこで顔認証システムを導入し、認証時の顔画像のログ取得を可能にしました。顔認証システムのログによって、誰がいつパソコンを利用したのかを把握できるように改善したのです。さらに、不要なアカウントを削除したり、使用頻度によって、端末を配置する場所を考えたりなどの対策もできるようになりました。
顔認証システムの活用シーン
顔認証システムは、自治体やオフィス、店舗など私たちの身近なところでもよく使われています。人の顔に関する情報は複製・偽装などが難しいため、顔認証システムを導入すれば、より高いセキュリティを実現できるでしょう。さらに顔認証システムは、非接触で利用できるため衛生的な点も大きな魅力です。
ここでは、顔認証システムの活用シーンを3つ紹介します。
多人数の認証をスムーズに行いたい場面
顔認証システムは、多人数の認証をスムーズに行いたい場面でも有効です。例えば、都道府県庁などの場合、職員だけでなく来客も含めた出入りが激しくなります。そのような状況の庁舎では、スムーズな認証が不可欠です。
顔認証システムを導入すれば、多人数でもスピーディーな認証が可能になります。スムーズな認証を実現できれば、来客対応をしている職員の負担を大きく軽減できるでしょう。
保育園送迎時の保護者確認
顔認証システムは、保育園送迎時の保護者確認のシーンでも利用できます。例えば、保育園で子どものお迎えに出入りする保護者の確認に顔認証システムを採用すれば、なりすましを防止できるようになります。特に子どもの人数が多い保育園の場合、一人ひとりの保護者を把握するのは困難です。入園シーズンなどは新しい保護者も増え、さらに把握が難しくなるでしょう。
顔認証システムを導入すれば、一人ひとりの保護者をスムーズに確認でき、保育園のセキュリティ強化にもつながります。
受付業務の時間短縮・負担軽減
顔認証システムによって、受付業務の時間短縮・負担軽減なども可能になります。例えば、市民病院などの受付で顔認証システムを導入すれば、受付業務の短縮が可能です。さらに、患者側にとっても、診察カードなどを持たずに済むようになります。顔認証システムによって、受付時間・待ち時間を短縮でき、より病院を利用しやすくなるでしょう。
顔認証システムのメリット
近年、企業を狙うサイバー攻撃は多様化・巧妙化している背景もあり、従来よりも高いレベルのセキュリティが求められるようになりました。顔認証システムは、企業のセキュリティ強化の手段としても有効です。
ここでは、顔認証システムを導入するメリットについて解説していきます。
なりすましを防止できる
一つ目のメリットは、なりすましを防止できる点です。企業内には顧客情報や機密情報などの重要なデータが管理されています。多くの企業では、データの重要度に応じて入室できる社員を制限しているのが通常です。
しかし、ICカードで入退室管理を行っている企業の場合、カードを貸し借りすれば、入室権限がある人になりすまして入室できるようになります。そうなると、重要なデータを盗み見されるリスクが高くなります。
顔認証システムでは、このようななりすましを防止できる点が魅力です。本人のみが入室できる環境を構築できるため、企業のセキュリティレベルを大きく向上できるでしょう。
物理鍵やICカードの紛失リスクがなくなる
二つ目は、物理鍵やICカードの紛失リスクがなくなる点です。物理鍵やICカードによる入退室管理を行っている企業の場合、これらを紛失すると入退室ができなくなり、再発行する手間が発生します。また、暗証番号(テンキー)の場合も、番号を忘れてしまうと入退室できなくなるため、自身で記憶するか、番号を忘れないようにメモなどで控えておかなければなりません。
顔認証システムの場合、物理鍵やICカードの紛失リスクや、パスワード忘れなどのリスクを感じずに利用できるようになる点が大きな魅力です。物理鍵やICカードを紛失した場合の再発行の手間もなくなり、管理者の負担軽減にもつながるでしょう。
顔認証システムを導入する際の注意点
顔認証システムには、導入する際に注意しなければいけない点がいくつかあります。
顔認証システムは、製品によって認証精度が変わるケースがあり、斜め顔や顔の経年変化、髪型の変化などに対応できないケースも稀にある点は認識しておきましょう。また、極端に明るい場所や暗い場所でも、認証精度が変動するケースもあります。導入前は設置する場所の明るさや、光の差し込み具合などを確認しておくようにしましょう。
また、顔認証システムで取り扱う顔データは「個人情報」となるため、事前に管理方法や運用ルールなどを決める必要があります。下記のような内容のガイドラインを策定し、安全に運用を進められるように準備しておきましょう。
- どのような目的で顔データを利用するかを本人に必ず通知してから運用する
- 決められた目的以外で顔データを利用しない
自治体での利用にも最適なアートの「X-LINE」
アートの「X-LINE(エックスライン)」は、自治体や学校、オフィスなど、さまざまな場所に導入できる入退室管理システムです。
「X-LINE」は、入退室管理やアクセスレベルの設定など、幅広いセキュリティ機能を搭載しています。顔認証以外にも、手の甲静脈認証や手のひら静脈認証、指静脈認証システムなど、幅広い生体認証装置に対応している点も魅力です。セキュリティレベルが⾼い入退室管理システムを構築できるでしょう。
さらに、1つのゲートに対して暗証番号(テンキー)やICカード、生体認証など、異なる認証⽅式を組み合わせられる点もX-LINEの魅力です。例えば、⼊室側・退室側で異なる認証⽅式に設定できます。アクセスレベルの設定もスムーズにでき、管理職のみ⼊室可能な部屋を設定するといった柔軟な設定も可能です。
「X-LINE」のポイント
先進的な顔認証機能
アートの顔認証リーダーでは、マスク検知機能や発熱者抑止機能など、先進的な顔認証機能を搭載しています。人の出入りが非常に多い自治体であっても、スピーディーな認証が可能です。顔認証システムは非接触で認証できるため衛生的であり、自治体の感染症対策にも適しています。
タイムスケジュール設定
X-LINEでは、時間帯によって認証の必要・不要を詳細にコントロールできます。ゲート単位でタイムスケジュールを設定でき、通⾏量の変動に応じて自由にコントロールできる点が魅力です。自治体に出入りする人・通行量に応じて自由に設定できます。
多彩な生体認証
X-LINEは、顔認証だけではなく、手の甲静脈認証や手のひら静脈認証、指静脈認証などにも対応しています。豊富な生体認証リーダーの中から、自治体に適したタイプを選べる点が魅力です。
自治体での事例を参考にして顔認証システムを導入しよう!
顔認証システムは、マイナンバーカードの導入に伴い、全国各地の多くの自治体で導入されました。ほかにも、顔認証を利用した決済システムや、共有端末のセキュリティ管理としても使われた実績があります。
アートのX-LINEは、自治体や学校、オフィスなど、さまざまな場所に設置できる入退室管理システムです。顔認証システムや車両ナンバー認証などの高度な認証リーダーも搭載しており、自治体のセキュリティレベル向上に適しています。本記事でご紹介した通り、自治体の目的に応じてさまざまな使い方が可能ですので、ぜひ導入をご検討ください。
また、自治体で簡易的な顔認証システムを設置したい場合は、低コストで導入可能な「EASY FACE イージーフェイス」がおすすめです。EASY FACE イージーフェイスは、電気錠制御盤に接続するタイプの顔認証デバイスとなっています。
Q&A
Q:顔認証システムは自治体でどのような形で活用されていますか?
A:例えば、マイナンバーカードの申請書の本人確認として利用したり、決済手段として利用したり、幅広い方法で活用されています。
Q:顔認証システムを導入するメリットは何ですか?
A:顔認証システムは、顔データを登録した本人でしか認証できない仕組みです。そのため、なりすましを防止できるメリットがあります。