入退室管理システムの価格相場は?導入に必要な費用と安価で導入するポイントを解説!
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入退室管理システム
- 2022.11.1
CONTENTS この記事でわかること
入退室管理システムの導入を迷う理由の一つは、「価格」ではないでしょうか。入退室管理システムは、製品ごとに必要な費用が異なります。導入に必要な費用、認証方法ごとの価格相場がわかると、製品を選びやすくなるでしょう。
そこで本記事では、入退室管理システムの価格相場や、予算内で導入するためのポイントなどを解説します。記事を読むと、システムタイプごとの初期費用の有無や、1扉あたりの詳しい価格相場が分かります。必要な機能を備えた、最適な入退室管理システムを発見してください。
入退室管理システムの特徴と認証方法
入退室管理システムは「いつ、どこで、誰が」入退室したかを記録できるシステムです。入退室を管理し、資産や機密データ漏洩を防ぐ効果があります。外部からの侵入者を防いだり、部屋に入退室できる人物を限定したりできるため、セキュリティ対策に役立ちます。
入退室管理システムの特徴は、さまざまな認証方法やセキュリティ機能がある点です。認証方法には、以下の4つを使ったものがあります。
- テンキー
- スマートフォン
- ICカード
- バイオメトリクス(生体認証)
また、入退室管理システムは、製品によって価格や工事の有無が異なります。それぞれの特徴を理解したうえで導入しましょう。
入退室管理システム導入に必要な費用
入退室管理システムを導入する際には、工事費用、機器費用、月額利用料金などの費用がかかります。初期費用には工事費用や機器費用が含まれ、ランニングコストとして月額利用料金が発生します。
また、初期費用とランニングコストは、製品によって費用がかかるケースとかからないケースがあるのが特徴です。それぞれの費用の内訳をチェックしてみましょう。
初期費用その1 工事費用
工事費用は、設備の取り付けに必要な配線や設置にかかる費用です。認証方法や製品によって、認証リーダーの「工事が必要なタイプ」「貼るだけのタイプ」などがあります。コントローラー(制御装置)が必要な場合は、その工事が必要です。
また、認証リーダーの工事が必要なタイプは、扉の錠前を一般錠から電気錠に交換する工事費用がかかります。しかし、認証リーダーを扉に両面テープなどで貼り付けるタイプは、錠前の交換工事が不要なため費用がかからない点が特長です。また、工事費用は設置する扉の数によっても変動するため、設置箇所の確認が必要です。
初期費用その2 機器費用
機器費用は、認証リーダーやコントローラー、電気錠などの機器にかかる費用です。入退室管理システムの認証方法によって必要な機器は異なります。利用したいタイプ、認証方法の価格相場を確認しておきましょう。
また、機器費用には管理に必要なソフトウェア、専用パソコンなどが含まれます。製品によっては、海外製の安価なものを使用してコストを削減しているケースがあります。
ランニングコスト(月額利用料)
クラウド型スマートロックの入退室管理システムでは、月額利用料金が発生します。月額利用料金の中には、機器及びクラウドの利用料、保守サービス料金が含まれています。
月額利用料金は、製品によってさまざまな料金プランがあるのが特徴です。機能別に導入できるタイプ、プランがセットになっているタイプなどがあります。
また、従来からあるオンプレミス型(自社サーバー運用型)では、原則的にサービス利用に対する月額利用料はかかりません。しかし、システム及びサーバーの保守サービス料金などは、別途必要になる場合があるため注意が必要です。
タイプ別!入退室管理システムの価格相場
入退室管理システムは、タイプごとの価格相場に特徴があります。費用や機器費用は、システムタイプや認証方法ごとに価格差があり、月額利用料金がかかるものと、かからないものに分かれています。認証方法の特徴と合わせて、おおよその価格を把握しておきましょう。
ここでは、入退室管理システムのタイプごとに価格相場をご紹介します。1扉あたりの価格相場に加えて、工事の有無や月額利用料金などを比較してみましょう。
テンキー
テンキータイプは、暗証番号を入力して解錠する方式です。認証方法の中では、比較的安価で導入できます。設置にかかる価格の相場は、工事費込みで25万円前後です。
また、テンキー式の設置には、配線や設置の工事、錠前の交換工事が必要です。テンキーを取り付けたい扉が工事可能かどうかに注意しましょう。
スマートロック
スマートロックタイプは、ICカード又はスマートフォンで認証するクラウド型の入退室管理システムです。サブスクリプション方式で提供されているものが多く、クラウド利用料込みで利用できる点も特長です。
価格相場は、工事費が1扉につき10万円前後、月額費用は2万円前後となっています。工事の有無は、製品によって異なるため確認が必要です。
オンプレミス
オンプレミスタイプは、認証リーダーやコントローラー・電気錠・管理パソコンなどを組み合わせた構成の入退室管理システムです。また、入退室の履歴を記録できるかどうかは製品によって異なり、価格相場にも差があります。
認証リーダーがICカードの入退室管理システムにおいて、入退室の履歴無しのタイプの価格相場は、工事費込みで1扉につき30万円前後です。それに対して、入退室の履歴有りのタイプでは、工事費込みで1扉につき80万円前後となっています。また、ICカード代の価格相場は、1枚あたり数千円です。
バイオメトリクス(生体認証)
オンプレミスタイプで認証リーダーがバイオメトリクスのものについては、指紋、指静脈、手のひら静脈、手の甲静脈、顔などを使用した認証方法となります。本人のみが解錠できるシステムのため、簡単にセキュリティを強化できます。
バイオメトリクスの価格相場は、オンプレミスの入退室管理システム価格相場に数十万円をプラスした価格です。プラスの幅は、製品によって20〜100万となっています。バイオメトリクスは、ほかの認証方法と比較すると価格が高い傾向にありますが、高いセキュリティレベルを実現できるメリットがあります。
システムのタイプ | 工事の有無 (配線・設置・錠前交換など) | 概算の費用 |
---|---|---|
テンキー | 有 | 25万円前後(工事費込み) |
スマートロック | 製品により異なる | 10万円前後/工事費(1扉あたり) 2万円前後/月額利用料 |
オンプレミス | 有 | 30万円前後/入退室履歴無し(工事費込み) 80万円前後/入退室履歴有り(工事費込み) ICカード代は1枚あたり数千円 |
バイオメトリクス | 有 | オンプレミスの入退室管理システム費用に数十万円を プラスした価格 (プラス幅は20〜100万円) |
入退室管理システム導入は“目的”や“できること”を明確にする
入退室システムを導入する際のポイントは、導入目的の明確化です。入退室管理システムの「導入」だけを目的にしてしまうと、設置後に「こんな機能があればよかった」と後悔する羽目になりかねません。
使いたい認証方法はどれか、錠前の交換に対応できる物件かなど、導入目的やできることを明確にしておくと、最適な入退室管理システムが見えてきます。
ハンズフリーで認証したい
実際の入退室シーンで、どのように解錠したいのかをイメージしておくと、適切な認証方法が分かります。例えば、スムーズな入退室にこだわりたい場合は、ハンズフリーで認証できる顔認証などのシステムを選びましょう。
荷物で手が塞がるケースが多い場合や、感染予防対策を考慮する場合には必要な認証方式です。できるだけ触れる場所を無くしたい場合は、顔認証が便利です。どのような場面で入退室管理システムを使用するのかを明確にしておきましょう。
交換か後付けか「可能な対応」を確認する
入退室管理システムを導入する際は、「できること」と「できないこと」を明確にしたうえで、その範囲内で最大限のセキュリティ対策をしましょう。特に、採用する入退室管理システムのタイプの違いで錠前交換工事の有無が異なるため、工事が「できるか・できないか」の確認がポイントです。
工事の有無は、費用面にも影響します。扉の錠前を電気錠に変える場合は、交換工事が必要なため初期費用が必要です。それに対し、後付けできる製品は工事不要で利用できます。しかし後付け製品は耐久年数が比較的短いため、長く使用する場合には錠前交換を選択するとよいでしょう。
また、賃貸ビルにシステムを導入する場合は、基本的には退去時に原状回復が必要です。費用面にも影響するため、事前に賃貸管理会社などに確認しておきましょう。
少ない予算でもセキュリティ対策をしたい
予算が少ない場合には、費用を抑えられるクラウド型スマートロックを活用しましょう。クラウド型スマートロックは、工事不要で利用できる場合が多く、初期費用の負担が少ないメリットがあります。
また、クラウド型スマートロックの中には、電池交換やWi-Fi環境が不要なタイプなど、導入後のランニングコストを抑えられる製品があります。予算が少ない場合には、コスト削減をPRしている製品を選ぶと安心です。
カスタマイズ性が高いアートの入退室管理システム
株式会社アートのオンプレミス型入退室管理システム「X-LINE」と、クラウド型スマートロック「ALLIGATE」についてご紹介します。
「X-LINE」はさまざまな認証方法を組み合わせて利用でき、カスタマイズ性が高い製品です。「ALLIGATE」は定額制のサービスとして提供しており、機器及びクラウドの利用料、保守サービス料金が月額利用料金に含まれています。それぞれの特長を詳しく見ていきましょう。
ラインナップが豊富な「X-LINE」
アートの入退室管理システム「X-LINE」は、アクセスレベル設定やタイムスケジュール設定、動線管理などのセキュリティ機能を標準で搭載しています。さらに、1つの扉にテンキー式と生体認証を組み合わせる「マルチ認証」があり、高いセキュリティシステムの構築が可能です。
また、使用できる認証リーダーのラインナップが豊富です。交通系ICカードリーダーや車両ナンバー認証、顔認証などを、さまざまなシステムと組み合わせて利用できます。
クラウドを利用した「ALLIGATE」
アートでは、定額制で利用できるクラウド型スマートロックの入退室管理システム「ALLIGATE」を提供しています。月額利用料金の中に、機器及びクラウドの利用料、保守サービス料金が含まれているため、導入しやすい点がメリットです。
また、勤怠管理システムなどと連携可能です。必要に応じて各種システムと連携させ、柔軟に対応できます。
価格相場をチェックして自社が導入しやすい製品を!
入退室管理システムは、製品ごとに初期費用やランニングコストが異なります。使いたいシステムのタイプや認証方法によって、必要な工事やクラウド利用料金などに差があります。価格相場を把握したうえで製品を比較すると、自社に最適な製品が見つかるでしょう。
また、導入目的やできる範囲を明確にしておく点が製品選びのポイントです。例えば、入退室管理システムを導入する建物が自社ビルか、賃貸ビルかの違いで工事や原状回復の有無が異なります。認証方法の選定基準には、手を触れずに解錠するなど、必要なシーンに合わせて選択する方法もあります。
入退室管理システムの導入目的に応じて価格相場と設置可能な設備を把握し、予算内で導入しやすい製品を探しましょう。
Q&A
Q.安価で入退室管理システムを導入したい場合は、どの認証方法を選べばよいですか?
A.テンキー式は比較的安価で導入できます。また、クラウド型スマートロックを利用すると、月額利用料金に機器及びクラウドの利用料、保守サービスの料金が含まれているため導入しやすいものです。
Q.入退室に認証が必要ない日はそうすればいいですか?
A.株式会社アートの「X-LINE」には、時間帯によって認証の要否を設定できるタイムスケジュール設定があります。タイムスケジュール設定では、扉単位で認証の要否を設定可能です。
クラウド型入退室管理システム「ALLIGATE」
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ポイント1
スマホアプリや社員証等のICカードで瞬時に解錠できる
ポイント2
入退室ログや在室状況を確認できる
ポイント3
クラウドだから複数拠点の一元管理ができる