SECURITY MEDIA
SECURITY MEDIA

セキュリティメディア

安心・安全な社会に向けてセキュリティに関する情報を発信

赤外線暗視機能付き監視カメラなら夜間も万全?特徴や微光監視型との違いを解説

  • 赤外線暗視機能付き監視カメラなら夜間も万全?特徴や微光監視型との違いを解説

    監視カメラ

  • 2023.10.3

夜間や、明かりの少ない部屋は、明るい場所に比べて犯罪の発生リスク上昇が懸念されます。薄暗い小道や夜間の店舗、薄暗い倉庫など、防犯対策として赤外線暗視機能付きの監視カメラを設置している場所も少なくありません

その一方で、明かりが少なくても撮影できる赤外線暗視機能付きの監視カメラを設置するにあたって、どのような効果が期待できるかわからない方もいるでしょう。

本記事では、夜間などの暗闇でも撮影できる赤外線暗視機能についてメリットやデメリットを含めて解説し、微光監視型カメラとの比較も行います。具体的な導入事例についても紹介するので、夜間の防犯対策を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

監視カメラの赤外線暗視機能とは?

監視カメラの赤外線暗視機能とは、人の目には見えない特殊な光である赤外線を照射して、周囲をライトアップして撮影する機能のことです。

一般的に、赤外線は波長によって近赤外線・中赤外線・遠赤外線の3種類に分けられます。そのうち、監視カメラの撮影には850nm程度の近赤外域の赤外線が用いられます。

明るい場所では通常撮影を行い、夜になったり部屋の照明が消えたりして、一定の暗さになるとセンサーが感知し赤外線照明を開始する運用も可能です。

赤外線暗視機能の4つのメリット

ここからは、監視カメラの赤外線暗視機能のメリット4つを解説します。

  • 暗い場所で撮影できる
  • 人に気づかれにくい
  • 少ない電力で使用できる
  • 設置工数が少なくて済む

メリット1:暗い場所で撮影できる

カメラに付属した赤外線を照射して、その光で撮影を行うためほかの光源が不要です。よって、全く明かりがない場所でも、別に照明を用意しなくても撮影できるのが、赤外線暗視機能付きの監視カメラの大きなメリットです。

別途、照明を設置するスペースがない場所でも監視カメラを設置できます。そのため、夜間の店舗や駐車場などの明かりの少ない場所、田んぼや畑といった真っ暗になるような場所での撮影が可能です。

メリット2:人に気づかれにくい

監視カメラで使用する赤外線は人の目では見えない光です。そのため、人に気づかれずに撮影できるメリットがあります。確かに、明るければ不審者があまり近づかないわけですが、それだと不審者を特定して撮影するのは困難です。

また、住宅街などで撮影行為が人に圧力を感じさせる場合には、赤外線暗視機能付きカメラであれば周囲に迷惑をかけずに済みます。突然照明がついて周辺住民を驚かせずに済むので安心です。

メリット3:少ない電力で使用できる

近年の電気代の値上げもあり、ランニングコストを抑えた防犯対策が求められています。赤外線暗視機能付き監視カメラであれば、微光監視型カメラと比べて消費電力を抑えられます。

24時間365日の稼働が求められる監視カメラを複数台設置する場合もあるため、赤外線暗視機能付き監視カメラは、より低コストで運用したい方におすすめです。

メリット4:設置工数が少なくて済む

赤外線暗視機能付きの監視カメラには、赤外線を照射するLEDが監視カメラ本体内に付属している場合が多く、特別な設置工事が不要です。微光監視型カメラの場合、新たに照明の設置が必要となる場合があるため、その分設置工数が増加してしまいます。

監視カメラの設置場所によっては、工事にかける期間を短くしなけらばならない場合があります。そのため、短い工数で設置できる赤外線暗視機能付きの監視カメラが有効でしょう。

赤外線暗視機能の4つのデメリット

ここまで赤外線暗視機能付き監視カメラのメリットについてまとめました。ここからは、下記の4つのデメリットについてまとめます。実際に赤外線暗視機能付き監視カメラの設置を検討する場合には、下記の点に注意してください。

  • 撮影範囲が限られる
  • 画像が白黒となる
  • 虫が寄ってくる
  • 本体ごとの交換が必要になる場合がある

デメリット1:撮影範囲が限られる

赤外線暗視機能付き監視カメラで暗い場所で撮影する場合、付属するLEDから照射される赤外線が届く範囲が撮影できる範囲と考えられます。赤外線が届く範囲は限定的であるため、撮影したい範囲がカバーできるか事前に確認しておくとよいでしょう。

一般的に、監視カメラに付属しているLEDであれば広くとも20メートル〜30メートルが撮影範囲となっています。撮影可能範囲を超えた部分は鮮明な映像が残せないので、その場合にはカメラを複数台設置するなどの対策が必要です。

デメリット2:画像が白黒となる

赤外線暗視機能付き監視カメラで撮影した映像は、基本的には白黒画像で保存されます。そのため、服や所有物の色から不審者を特定するのは困難です。白黒での撮影をカバーするために、音声録音機能が付属したタイプを活用して、情報量を増やす運用を検討してもよいでしょう。

どうしてもカラー撮影が必要で、かつ真っ暗な場所でないのであれば、少ない光でもカラー撮影できるタイプを選ぶのもよいでしょう。ただし、費用が高くなる点を考慮する必要があるので注意してください。

デメリット3:虫が寄ってくる

赤外線を照射するLEDライトに虫が寄ってきてしまう場合があります。カメラに虫が多く寄ってきてしまうと、虫の影響を受けて撮影した画像の画質に影響してしまう場合があります。映像内に白く浮遊する物体が見えたり、流れる白い線を描いたりと悪影響を及ぼすでしょう。

放置しておくと蜘蛛の巣が張られる場合があるなど、映像の質の低下につながる恐れがあります。特に屋外に監視カメラを設置する場合には、虫よけスプレーを使用するなどの虫対策が求められます。

デメリット4:本体ごとの交換が必要になる場合がある

赤外線を照射しているLEDが付属している監視カメラの場合、LEDライトだけを交換するのが困難な場合があります。この場合、寿命などを理由にLEDが使えなくなるとカメラ本体ごとの交換が必要となり、その分想定外の費用がかかってしまいます。

LEDライト単体の交換ができるかなど、ランニングコストも事前に確認するようにしましょう。

微光監視型カメラとの違い

夜間や暗い場所での撮影を行う監視カメラには、赤外線暗視機能付のタイプのほかに、微光監視型のタイプがあります。

微光監視型の監視カメラは、カメラ内のイメージセンサーが高性能であったり、レンズの性能が優れていたりと高品質であるため、豆電球よりも少し明るい程度の光でも撮影できるカメラです。屋外であれば、よほどの暗がりでなければ不審者の服の色まで特定できるでしょう。

ただし、全く光のない場所では撮影できないため、月明かりもないような完全な暗闇の屋外や、明かりが全くない屋内での撮影には不向きです。

暗視機能の向き・不向き

ここまで解説してきたように、暗い場所で撮影できる監視カメラには赤外線暗視機能付きのものと、微光監視型があります。

それぞれの種類がどのようなケースでの使用に向いているのかをまとめます。実際の導入時の参考にしてください。

赤外線暗視機能が向いているケース

赤外線暗視機能付きの監視カメラが向いているケースは、夜間などで完全な暗闇になってしまう場所で使用する場合です。具体的には、夜間になると人がいなくなる倉庫や工事現場などの監視を行いたい場合に適しています。

さらに追加の照明が不要であるため、スペースが限られている場所に監視カメラを設置する場合に最適です。

また、撮影範囲が限られる赤外線暗視機能付きカメラは、室内などのある程度狭い範囲の撮影を行いたい場合にも適しています。そして、消費電力を抑えられるため、ランニングコストを抑えて監視したい場合にもよいでしょう。

微光監視型が向いているケース

微光監視型の監視カメラには、豆電球よりも少し明るい程度の光が必要です。そのため、夜間になっても完全な暗闇にならない場所や、薄明りのある室内の監視を行いたい場合に適しています。

また、赤外線暗視機能付き監視カメラとは異なり、カラー映像での撮影が可能であるため、不審者の特定が求められる場面でも適しています。貴重品を保管している場所や、倉庫の出入口など、高い防犯性を求める場所に設置するとよいでしょう。

赤外線暗視機能付き監視カメラの導入事例

ここからは、赤外線暗視機能付き監視カメラの具体的な導入事例について紹介します。

学校や工事現場

学校や工事現場は、夜間になると人がいなくなり、照明も落とされるため完全な暗闇になりがちです。その一方で、外壁やフェンスを乗り越えれば簡単に侵入できてしまう場合もあり、適切な防犯対策が求められます。

例えば、学校では、夜間に不審者が侵入し、窓ガラスが割られたり、プールにいたずらをされたりと被害が発生する場合があります。

また、工事現場であれば、侵入者が現場にある物を盗んで転売するといった被害を被るでしょう。このような不審者への対策を行うために、侵入経路になりそうな場所への赤外線暗視機能付き監視カメラの設置が有効です。

オフィスやテナント・店舗

オフィスやテナント・店舗の場合、外部からの不審者への対策はもちろん、内部の関係者の犯罪行為への対策が求められます。関係者であれば、夜間の暗闇であっても簡単に侵入し、室内を徘徊できてしまいます。内部にある貴重品を盗めてしまうため、監視カメラの設置は必須といえるでしょう。

屋内に明かりがあれば微光監視型のカメラでも対応できますが、完全に暗闇になる場合には赤外線暗視機能付き監視カメラの設置が適しています。

動物の観察

夜間に田畑を荒らす野生動物の観察や、動物の生態の研究のために撮影が必要な場合、赤外線暗視機能付き監視カメラの設置が有効です。少しでも明かりがあれば、想定外の行動をしてしまう場合があるため、完全な暗闇で撮影したい場合もあるでしょう。その場合は、赤外線暗視機能付き監視カメラが有効です。

防犯対策以外でも動物園や水族館など、暗闇の中で動物や魚がどのような行動をするのか映像配信し、ファンに喜ばれている場所もあります。

赤外線暗視機能付き監視カメラを理解して防犯対策を強化しよう

ここまで、赤外線暗視機能付き監視カメラについて、その特徴やメリット・デメリットについてまとめ、ほかの暗視機能との比較について解説しました。明かりのない場所での防犯対策として、赤外線暗視機能が有効であると理解できたのではないでしょうか。

本記事を参考に、夜間や暗闇の防犯対策として適切な赤外線暗視機能付き監視カメラを検討してください。監視カメラにはさまざまな機種があるため、性能や費用・利用シーンを想定して適切なタイプを選ぶようにしましょう。

アートが手掛けるセキュリティブランド「ZENESQUE(ゼネスク)」では、高性能ネットワークカメラや大容量ネットワークビデオレコーダーをご用意しておりますので、ぜひご確認ください。

Q&A

Q:赤外線暗視機能付き監視カメラのメリットは何ですか?

A:明かりのない場所でも撮影でき、人に気づかれずに撮影できる点です。また、微光監視型カメラと比較して、設置工数やランニングコストを抑えられるメリットもあります。

Q:カラー撮影は可能ですか?

A:基本的には白黒画像での撮影です。ただし、近年ではカラー撮影可能なタイプも出てきておりますが、費用の高さがネックです。明るさと費用面から適切なタイプを選ぶようにしましょう。

アートのネットワークカメラ&レコーダー

  • ポイント1

    明るさにかかわらず鮮明な映像を残せる高解像度のネットワークカメラ

    ポイント2

    複数のネットワークカメラと接続可能な大容量ネットワークビデオレコーダー

製品の詳細はこちら 

SHARE

関連する記事⼀覧