ICカードのセキュリティは安心?仕組みやメリット・デメリットを解説
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ICカード認証
- 2023.05.12
CONTENTS この記事でわかること
ICカードはクレジットカードや交通系カードなどに利用されており、身近な存在として認知されています。また、扉の施解錠時にも利用され、セキュリティ対策としても普及しています。しかし、ICカードのセキュリティに不安を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで本記事では、ICカードの仕組みを解説し、セキュリティ対策として利用する際のメリットとデメリットをご紹介します。また、ICカードのセキュリティに不安を感じる場合の対策も、ぜひ参考にしてください。
ICカードの仕組みと利用シーン
ICカードは、IC(集積回路)を内蔵しているカードです。CPU(中央演算処理装置)とメモリで構成されており、カードリーダーなどから電力を加えると使用できる仕組みとなっています。
近年、ICカードは交通系カードとして駅の改札で利用したり、扉を施解錠するための鍵として利用したりと、さまざまなシーンで活用されているのが特徴です。ICチップの情報を入退室管理や勤怠管理などに役立てている企業も増えています。
また、ICカードはセキュリティ対策が施されているため偽造が難しく、他人に不正使用される確率が低い点が特徴です。
ICカードの種類
ICカードは、通信方式やデータの通信距離などによって種類が分かれています。種類ごとにカードの見た目や認証時の特徴に違いがあり、利用シーンも異なります。また、認証のやり方にも違いがあるため、利用する前にチェックしましょう。
ここでは、「接触型」と「非接触型」のICカードについて、それぞれの特徴を詳しく解説します。
接触型
接触型はICチップが埋め込まれているタイプです。カード表面に金色のICチップ部分があるため、見た目で判断できます。接触型ICカードは、カードリーダーに直接ICチップを接触させて認証するタイプとなっています。
また、接触型ICカードの特徴は、安定した通信が可能な点です。例えば、確実な通信が必要なクレジットカードやキャッシュカードなどで利用されています。接触型ICカードは、決済や高度な認証が必要な場面で使用されているのが特徴です。
非接触型
非接触型はカード表面にICチップがなく、アンテナコイルが内蔵されています。認証時にはカードリーダーに接触させる必要がなく、ICカードをかざすだけで認証が完了するタイプです。内蔵されているアンテナから発生する電波を使い、無線通信でデータの交信を行います。
例えば、駅の改札で利用する交通系ICカードが非接触型に該当します。さらに、非接触型はデータの伝送距離や通信方式によってタイプが分かれているのが特徴です。種類によって通信速度やカードを認証できる距離が異なります。
ICカードをセキュリティ対策に利用するメリット
ここでは、ICカードを入退室管理などのセキュリティ対策として利用する場合のメリットを解説します。ICカードにはセキュリティ対策が施されており、カードの種類によって非接触で簡単に利用できるなどのメリットがあります。
また、ICカードは鍵として使いやすく、導入しやすい点も特徴です。ICカードのメリットについて詳しくみていきましょう。
データを改ざんされにくい
非接触型のICカードでは、無線通信に乱数を使用して鍵を変化させており、複雑な暗号化が行われています。そのため、他人がデータを改ざんしにくい仕様になっています。盗難によるデータの改ざんや漏洩が起きにくい点がメリットです。
また、ICカードにはICチップなどが内蔵されており複製が難しいため、物理的な鍵のように合鍵を作られるリスクが低い点も特徴です。盗難や紛失が起きた場合には、カードの利用停止手続きや再発行手続きなど行うと、紛失したカードを無効化できます。
非接触で衛生的な認証ができる
非接触型のICカードを利用する場合は、認証デバイスに触れる必要がなく、ICカードをかざすだけで認証が完了するのがメリットです。認証に手間や時間がかからないため、スムーズに入退室できます。
また、非接触のため衛生的な認証ができる点も特徴です。認証時に物を介して感染するリスクを抑えられます。衛生面を考慮した消毒作業の手間もかかりません。そのため、感染症対策を重視する場合には、非接触型のICカードを利用しましょう。
交通系ICカードや社員証を鍵として利用できる
ICカードを入退室管理などに利用する場合は、日常的に使っている社員証や交通系ICカードを鍵として使える点がメリットです。そのため、ICカードの種類によっては新しくICカードを用意する必要がなく、スムーズに導入を開始できます。
また、既存のICカードを利用すると費用も抑えられるため、導入コストがかからない点も特徴です。費用を抑えつつセキュリティ対策をしたい場合には、交通系ICカードや社員用を入退室管理に利用できる製品を選びましょう。
ICカードのセキュリティ上のデメリット
ICカードにはセキュリティ対策が施されており、データの漏洩や改ざんを防ぐ仕組みが備わっています。しかし、利用に際してのデメリットがないわけではありません。セキュリティ上のデメリットもあるため、リスクを把握しておきましょう。
ここでは、ICカードを利用する際のデメリットについて解説します。ICカードをセキュリティ対策に利用する場合には、デメリットに注意して利用する必要があります。
盗まれたりなくしたりするリスクがある
ICカードは持ち歩く必要があるため、利用中は常に盗まれたりなくしたりするリスクが伴います。保管場所や管理方法には注意しましょう。ICカードの置き忘れなどのミスを防ぎ、盗まれないように管理する必要があります。
また、紛失した場合や盗難被害にあった場合には、速やかにカードの利用停止手続きを行ったうえで、再発行手続きをしなければなりません。手続きの担当者がすぐに対応できないケースもあるため、手続きに手間がかかってしまう可能性があります。
貸し借りやなりすましができる
ICカードを使用した人物が、本当に本人かどうかは防犯カメラの映像がない限り断定できません。そのため、ICカードの貸し借りが行われたり、他人によるなりすましが起きたりして悪用されるケースがある点に注意しましょう。
例えば、セキュリティ対策として、限られた人物のみ入退室できるように設定している場合でも、なりすましによって他人が入退室してしまう可能性があります。確実な本人確認が必要な場所では、防犯カメラを導入したり、ICカードとほかの認証方法を組み合わせて利用しましょう。
衝撃で壊れる場合がある
ICカードは衝撃が加わったり、折り曲げたりすると壊れる可能性があります。また、接触型ICカードの場合は、金色のチップ部分に傷がつくと認証できなくなるケースもあるため、取り扱いには十分注意しましょう。
ICカードは壊れてしまうと認証されず、一時的に入退室できなくなる点がデメリットです。また、カードの再発行手続きに手間がかかる点や、新しいICカードが発行されるまで、扉の施解錠ができない点にも注意しましょう。ICカードで認証ができなくなった場合は、速やかに対処する必要があります。
ICカードのセキュリティが不安な場合の対処法
ICカードは偽造されにくい仕様になっており、セキュリティ対策が施されています。しかし、盗難や紛失、貸し借りなどのリスクがあるため、デメリットを補うためにはセキュリティ対策の強化が必要です。
ICカードの盗難や紛失を防止するために、徹底した管理や予防対策をしても限界があります。セキュリティが不安な場合は、ほかの認証方法に変更するか、ほかの認証方法を組み合わせて利用するのがおすすめです。
認証デバイスの中には、複数の認証方法を組み合わせて利用できる製品があります。認証方法がICカードだけでは不安な方は、生体認証のように高いセキュリティ効果がある認証方法と組み合わせて利用しましょう。
ICカードと顔認証を併用できるアートの「EASY FACE」
アートの顔認証デバイス「EASY FACE」をご紹介します。「EASY FACE」は顔認証精度が高く、非接触で素早く認証ができるデバイスです。顔認証システムを利用しているため、高いレベルのセキュリティ対策ができます。
また、顔認証のほかにICカードを認証に利用できるため、認証方法を組み合わせて運用したい方にマッチする製品となっています。「EASY FACE」の性能や機能について詳しくみていきましょう。
「EASY FACE」の特徴
「EASY FACE」は顔の認証精度99%以上、認証速度0.2秒以内の性能となっています。正確でスピーディーな認証ができ、認証時にマスクを着用していても問題なく顔を識別できる点も特徴です。そのため、感染症対策が必要な場所に導入しやすく、簡単な認証でスムーズな施解錠を実現します。
また、本体はタッチパネルとなっており、操作が簡単で使いやすい仕様です。本体のカメラで簡単に顔データの登録ができ、最大で1,500件のデータを登録できます。さらに、登録データの転送も簡単です。そのため、建物の複数箇所で運用する場合も導入しやすい製品となっています。
また、「EASY FACE」には動作モードが2種類あり、顔認証またはICカードを利用するシングル認証と、顔認証とICカードを組み合わせて利用するマルチ認証を選択可能です。必要なセキュリティレベルに応じて、設置場所に最適なモードを利用できます。より高いレベルのセキュリティ対策が必要な場所で活用しやすい製品です。
ICカードとほかの認証方法を併用してセキュリティをより強いものにしよう!
ICカードにはデータの改ざん防止対策がされており、非接触で簡単に利用できるメリットがあります。しかし、紛失や盗難、なりすましなどのリスクは拭い切れるものではないため、セキュリティ面に不安を感じる場合は、ほかの認証方法と組み合わせて利用すると安心です。
特に、顔認証のような生体認証は他人が悪用しづらいため、セキュリティ対策として安心できる認証方法です。高いセキュリティが必要な場所では、安全性が高く信頼できる認証方法を使用し、スムーズに認証できる性能を持った製品を導入しましょう。
Q&A
Q:ICカードを利用するメリットはなんですか?
A:ICカードは非接触で利用でき、社員証や交通系ICカードをそのまま扉の鍵として利用できます。また、ICカードにはデータの改ざんを防ぐ機能が備わっており、偽造されにくい点がメリットです。
Q:ICカードのセキュリティに不安を感じる場合はどうすればよいですか?
A:ICカードに加えて、生体認証のように高いセキュリティを実現できる認証方法を併用するのがおすすめです。
アートの顔認証デバイス「EASY FACE」
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ポイント1
顔の認証精度99%以上、認証速度0.2秒以内の高性能
ポイント2
顔認証とICカードを組み合わせて利用するマルチ認証も可能