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消防法を知って個室ブースが違反認定されないように導入する方法

  • 消防法を知って個室ブースが違反認定されないように導入する方法

    オフィスブース

  • 2023.05.23

ワークブース

リモートワークの増加に伴い、対面での会議から移行が進んでいるのが、Web会議です。それに伴い、会議室不足が発生し個室ブースが取り入れられるようになりました。一方で、消防法への対応など、取り入れるには複雑な条件が付随しており、申請や手続きなどで余計な手間がかかってしまう場合があります。

本記事では、個室ブースを取り入れる際に気をつけておきたい消防法への対応法を解説します。個室ブースの導入でお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。

消防法とは

火災報知器

消防法とは、火災の予防と発生時の被害を最小限化する観点で定められた法律です。消防法によって多くの建物は、人の命や財産を守るために、消防設備の設置や点検を義務付けられています。

消防法はたびたび改正されています。そのタイミングは、世間を揺るがす大惨事が起きた時、またはその惨事が世間に大きな影響を与えた時です。

過去に改正のきっかけとなった主な惨事は、下記のとおりです。

  • 新宿区歌舞伎町のビル火災
  • 長崎県大村市のグループホーム火災

新宿区の火災の影響で、消防機関による措置命令や立入検査が見直され、罰則が変更されました。長崎県の火災後には、スプリンクラー設備などの設置基準が強化されています。

消防法は何を課しているのか?

消火栓

個室ブースを取り入れる際に関連する消防設備の設置や定期的な点検について、消防法で定めているのが第17条です。

まず、消防法第17条第1項では、防火対象物の関係者は、消火・避難、そのほかの消防活動ができるように、政令で定める基準に従って消防用設備を設置し、維持しなければならないと定めています。

また、消防法第17条第3項の3では、施設・建物の関係者は火災発生時に、消防用設備が正常に動作するように、点検・報告を行う義務があると定めています。防火対象物によっては、消防設備士免状の交付を受けている者、又は総務省令で定める資格を有する者が点検を行う必要があります。

ひとたび火災になると大きな被害につながるため、厳格な運用が重要です。

個室ブースが受ける制限と免除の条件は?

スプリンクラー

個室ブースを取り入れる際に、消防法の制限に従おうとすると、消防用設備を設置しなければなりません。例えば、ブース内での火災を想定した感知器やスプリンクラーヘッドの設置、また火災発生時の警報音や放送の音がブース内でも聞こえるようにするスピーカーなどの設置が必要となります。

これら消防用設備の設置は、取り入れる際のコスト増につながるデメリットです。このデメリットの解消方法として、免除を利用する方法があります。

個室ブースで免除を受けるには?

個室ブースで一定の条件を満たすと、感知器やスプリンクラーの設置が免除されます。その条件は、消防庁の通知によると下記のとおりです。

  • 可動式ブースの床面積は6㎡以下であること。
  • 可動式ブースの天井及び壁は不燃材料で仕上げられていること。
  • 可動式ブース内に住宅用下方放出型自動消火装置が設置されていること。
  • 住宅用下方放出型自動消火装置について、パッケージ型自動消火設備Ⅱ型の点検基準の例により点検が実施され、適切に維持管理されていること。
  • 当該可動式ブース内に易燃性の可燃物が存在せず、住宅用下方放出型自動消火装置では消火困難と認められる場合及び背面からなるソファ等が存在しないこと。
  • 「住宅用下方放出型自動消火装置の技術基準」第 17 条の消火試験で想定されている方法により住宅用下方放出型自動消火装置が設置される場合

スピーカーや、排煙口又は散水ヘッドについても同様に免除される条件が設定されています。個室ブースを取り入れる際には、これらの条件を満たすようにしましょう。

違反認定されるとどうなるのか?

消防法に違反した場合、建物の情報が消防本部のホームページに掲載されたり、建物の出入り口に標識が設置されたりと、利用者や近隣住民の方に対して周知されます。

それだけではなく、点検を行わなかったり、虚偽の報告を行ったりした場合に罰金や拘留が科せられます。消防法に違反した状態で、火災が発生すると莫大な金額の罰金につながりかねません。実際に、民事訴訟で8億6千万の支払い、刑事訴訟で執行猶予4年〜5年の有罪判決がでた場合があります。

あくまでも火災を出さないのが一番ですので、消防法はしっかり準拠しましょう。

どうすれば消防法に準拠できる?

ルール

消防法が個室ブースに求める条件は、設置する場所や建物内の設備の状況次第で異なります。例えば、建物の11階以上に取り入れる場合には、感知器やスプリンクラーの設置が求められます。

感知器やスプリンクラーが設置されていない、消防法にフル対応していない個室ブースでも特例申請を行えば取り入れが可能です。ここからは特例申請を利用して、フル対応していない個室ブースを取り入れる方法について解説します。

個室ブースの販売会社が対応する場合がありますが、取り入れたあとは自分たちで運用するため、把握しておくと安心です。

特例申請とは?

個室ブースを備えつける場所や、建物内の設備の状況次第で必要となる申請が特例申請です。特例申請が必要な場合には、所轄の消防署に受付を確認し、免除を受ける消防設備の確認をしたうえで、下記の書類を準備します。

  • 消防用設備等特例承認申請書
  • 建物の所在が確認できる地図
  • ブースを備えつける階層の平面図
  • ブースを備えつける建物屋根面との距離を把握できる図面
  • ブースを備えつける階層のスプリンクラー設備
  • 自動火災報知設備や放送設備などの位置が把握できる図面
  • ブースの図面
  • ブース施工物品の法的証明書

尚、提出後に申請書の内容が判断され、支障がある場合には、自治体から届出者に指導または、確認が行われる場合があります。承認されれば、個室ブースへの消防用設備の設置が免除されます。

どんなときに特例申請をすればよいか?

感知器・スプリンクラーが設置されていない個室ブースを備えつける際には、下記2つの条件のいずれかに当てはまる場合、特例申請が必要です。

  • 個室ブースを備えつける階が、高層階か地下である。
  • (高層階か地下のいずれでもない場合)フロアにスプリンクラーが設置されている。

上記のいずれにも当てはまらない場合は特例申請は不要で、 自動火災報知機設備の後付けを、所轄消防署に相談します。申請してから承認までに、日数を要する場合があるため、設置業者とも相談をしながら余裕を持った申請が必要です。

申請内容に応じたブースのモデルの検討

特例申請の要・不要によって個室ブースのモデルが異なります。個室ブースを選ぶ際には、特例申請に対応しているか、自動火災報知機設備の後付けに対応しているかの確認が必要です。場合によっては、消防設備の追加施工が必要になる場合もあります。

材質・素材・取付方法に違いがあるため、申請したら何でも備えつけていいわけではありません。製品選定先の業者や、所轄の消防署・自治体に事前に確認をして、消防法に準拠したモデルを取り入れましょう。

ここまで、消防法にフル対応していない個室ブースを取り入れる場合の手順を紹介しました。特例申請の要・不要や、消防設備の有無等により、手順は複雑です。手順の複雑さを避けるため、次に、消防法にフル対応した個室ブースを紹介します。

消防法にフル対応した個室ブース

並んだワークブース

ここからは、消防法にフル対応した個室ブースを提案します。多機能・低価格が特徴の「ゼネブース」と、充実した機能と軽量設計を実現した「ゼネブースネオ」の2種類から選択可能です。利用の目的に合わせてお選びください。

不燃材を使ったブース設計「ゼネブースネオ」

「ゼネブースネオ」は消防法に対応したフルクローズ型の個室型ワークブースです。消防法に対応するために、内外装に不燃材を使用し、火災報知器・認定消火装置を装備しています。そのため、特例申請をせずとも受け入れが可能です。

不燃材が使用されていても、オフィス空間になじんだデザインのため、違和感なく設置できます。また、大きな窓で外部から利用状況を確認できるため、火災発生などの万が一の場合には、目視で確認も可能です。

軽量設計と充実した設備

加えて、「ゼネブースネオ」は、アルミ製で軽量です。オフィスに備えつけたあとに、配置を変えたい場合でも簡単に一人で移動が可能です。キャスター・ドアクローザー・錠前・照明・コンセント・換気扇などが標準装備であるため、業務に集中できる環境となっています。

十分な遮音性も確保しているのが、2重構造になっている壁面です。機密事項の扱いが多い電話をする際や、Webミーティングの際には「ゼネブースネオ」に入れば、音漏れを気にせずに集中して仕事が行えます。

低コストなのに優れた防音性「ゼネブース」

「ゼネブース」は、LED照明・排気扇・コンセント・専用デスク・煙感知器を装備しており、備えつけたあとすぐに利用可能です。また、フェルトシートとドアの2重構造を採用しており、十分な遮音性を確保しています。

さらにスプリンクラー同等の消火設備や、不燃材張付けなどのオプションを利用すれば、消防法への対応も可能です。

導入された方の声

実際にアートの個室型ワークブース「ゼネブース」を導入された企業の声をご紹介します。

導入のきっかけは、コロナ禍でWeb会議が増加したためとのこと。元々Web会議の機会が多く、オープン型の会議ブースが備えつけられていましたが、話し声が筒抜けだったことが問題視されていました。Web会議の機会が増え、さらに周囲の雑音が気になって「Web会議に集中できない」との声が増加したそうです。

そこで「ゼネブース」を導入いただきました。「ゼネブース」は、地球環境にやさしい木製で軽量、そして価格もリーズナブルな点に魅力を感じていただいたそうです。

実際に使用した声として、下記の点を評価いただきました。

  • フェルトシートとドアの二重構造のため、図書館レベルの静かさで仕事ができる
  • 非常に落ち着いた雰囲気で、殺風景になりがちなオフィスでの貴重な「癒し」になっている
  • 会議の内容が周囲に漏れないため、業務上のセキュリティ確保が可能
  • 適度に外部の音も聞こえるため、非常ベルや緊急放送が聞こえる
  • 問い合わせのレスポンスが早く、備えつけたあとの対応も優れている

すでに導入された方の声を、ぜひ製品検討の際の参考にしてください。

消防法に対応した個室ブースを採用しよう

ファイトする女性

Web会議を取り入れ、個室ブースが増加している一方で、消防法の対応など申請や確認時に配慮すべき点があります。消防法の内容を把握しておけば、正しく個室ブースを取り入れ、運用することが可能です。

アートの「ゼネブース」「ゼネブースネオ」は消防法へのフル対応はもちろん、優れた防音性や、設備により満足度の高い個室スペースを提供します。また、丁寧なヒアリングから、充実したサポートがあるため、安心してご利用いただけます。快適で安全な環境を手に入れるため、ぜひ導入をご検討ください。

Q&A

Q:個室ブースで消防法の適用を避ける方法はありますか?

A:床面積や素材などで、消防法が免除される個室ブースがあります。選ぶ際には、免除されている製品かどうかを確認しましょう。

Q:消防法免除対象製品でない場合、どのようにすればよいですか?

A:スプリンクラーや消火設備の設置で、消防法に対応することが可能です。

フルクローズ型個室ワークブース「ゼネブース」

  • ポイント1

    照明や換気扇、コンセントなど必要なものを標準装備

    ポイント2

    コンパクトなサイズと選べるカラー

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