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顔認証システムのデメリットは解決できないのか?有効な対策を解説!

  • 顔認証システムのデメリットは解決できないのか?有効な対策を解説!

    顔認証システム

  • 2023.06.27

顔認証システムの導入を検討する企業が増える一方で、デメリットに対する不安が払しょくできない方も少なくないでしょう。また、システムの仕組みがよくわからず、導入するメリットがあるか判断しきれない方もいるかもしれません。

本記事では、顔認証システムのメリットとデメリットについて、種類や認証方法ごとに詳しく解説します。活用シーンやデメリットの解消方法も紹介しますので、導入検討の判断材料としてご活用ください。

顔認証システムのメリット・デメリットを徹底解説

顔認証は、映像や画像から人の顔を検出し、データベースに登録された情報と照合して本人確認や認証を行うシステムです。生体認証のうちの一つであり、主にセキュリティの安全性向上に効果があります。

なお、一口に顔認証システムといっても、種類や認証方式によって違いがあります。ここでは、それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット|安全性が高く衛生的

顔認証システムの主なメリットは次の通りです。

  • セキュリティレベルが高い
  • 紛失のリスクがない
  • スムーズな本人確認ができる
  • 接触せずに認証ができる
  • 防犯カメラとしても活用できる

顔認証は貸し借りや模倣がしにくいため、セキュリティレベルが高く紛失のリスクもありません。それでいて、カメラに顔を向けるだけで認証が終わるため、出退勤時間など混み合う時間帯でもスムーズに認証ができます

生体認証のなかには、専用の機器に触れて認証するものもあります。しかし、顔認証は端末に直接触れる必要がないため、感染症対策としても有効です。また、登録されているデータと一致しない場合に警備員に通知される仕組みもあるため、防犯性を高められるメリットもあります。

デメリット|情報や設置場所への配慮が必要

顔認証システムはメリットもありますが、以下のようなデメリットも存在します。設置する場所や条件によっては顔認証システムが向かないケースもあるため、事前にチェックしてみましょう。

  • 登録情報への配慮が必要になる
  • 情報流出した際のリスクが大きい
  • 認証精度に差がある
  • カメラの設置場所に配慮が必要になる

顔データは個人情報に当たり、目的外の利用、流出や漏えいが起こった際は法的な処罰の対象になります。そのため、重要性を十分理解したうえでの運用が求められるでしょう。

また、顔データは簡単に書き換えができないため、セキュリティレベルを高められる一方、一度漏えいしてしまうと悪用されるリスクも高いです。簡単に変更できないデータでもあるため、扱いには注意が必要です。

加えて、認証精度はシステムや製品によって差があり、なかには写真を見破れないものもあります。マスクやメガネの着用、天候や照明などによって影響をうけるものもあり、商品選定や設置場所の選考には十分な配慮が必要です。

システムの種類による比較

次に、顔認証システムの種類別にメリット・デメリットを見ていきましょう。

エッジ型メリット
・認証速度が速い
・ランニングコストがかからない

デメリット
・専用端末の導入費用がかかる
・端末の更新が必要
クラウド型メリット
・専用端末が不要
・導入コストが安い
・システムの管理や更新の手間がかからない

デメリット
・エッジ型に比べて認証に時間がかかる
・インターネット接続がないとシステムを利用できない

エッジ型は、専用端末を設置し端末上や近くのサーバーで認証を行うシステムです。初期費用がかかるものの、ランニングコストを抑えられ、認証速度が速いメリットがあります。

クラウド型は認証に必要なデータをクラウド上に送信し、クラウド上で認証を行うシステムです。導入費用は抑えられますが、インターネット環境が必須である点は注意が必要でしょう。

運用環境や使用目的によって、どちらが向いているか変わります。それぞれのメリット・デメリットを把握したうえでよく検討してみましょう。

認証方式による比較

続いて、認証方式別にメリット・デメリットを見ていきましょう。

2D認証メリット
・対応端末が多い
・コストを抑えられる

デメリット
・光が認証精度に影響する
・写真でも認識してしまう可能性がある
3D認証メリット
・顔写真などによるなりすましを防ぎやすい
・暗所での認証に強い

デメリット
・赤外線センサーを搭載している端末が必要
・導入費用が高額になる

2D認証は、撮影した画像に写っている顔のデータを、データベース上の情報と照合し認証を行います。導入費用は抑えられますが、認証精度に不安が残ります。

3D認証は、2D認証に赤外線センサーを加え、顔を立体データとして取り込む認証方式です。導入費用が高額になる可能性がある分、認証精度は高いです。例えば、2D認証は髪型を変えると認証されなくなるケースもありますが、3D認証は影響を受けにくい傾向があります。

より精度の高い認証を求められるシーンでは、3D認証が向いているといえるでしょう。

顔認証システムのデメリットを解消する方法

顔認証システムのデメリットを解消するには、次のような対策が考えられます。

  • セキュリティレベルを上げる
  • 製品の選定を慎重に行う
  • 情報の取扱に配慮する

それぞれ詳しい方法を紹介します。

セキュリティレベルを上げる

顔認証システムだけに頼るのではなく、ほかの認証方法を併用するとセキュリティレベルを上げられます。IDやパスワードを併用する「多要素認証」や、セキュリティモデル「ゼロトラスト」の導入などが考えられるでしょう。

ただし、認証方法の併用は手間や負担が増える点を考慮する必要があります。利便性や業務効率まで考えたうえで併用を検討するとよいでしょう。

また、エッジ型とクラウド型では、インターネット接続を必要としないエッジ型の方が、セキュリティレベルが高いとする見方もあります。導入するシステムを検討する際、セキュリティレベルも検討ポイントに入れてみましょう。

製品の選定を慎重に行う

顔認証システムを導入する際は、さまざまな点から必要な機能を備えているか商品なのかを検討しましょう。前述したように、セキュリティレベルも十分な検討が必要なポイントです。

認証精度の高い製品を導入するには、以下のポイントを確認しましょう。

  • マスクやメガネ着用時でも認証が可能かどうか
  • 大人数での同時識別に対応できるかどうか
  • 認証速度はどのくらいか

ビルのエントランスなど人の出入りが多い場所では、認証システムのスペックによって精度が左右される傾向があります。利用する場所に合わせて製品のスペックをチェックしましょう。

情報の取扱いに配慮する

セキュリティレベルや製品のスペックも大切なポイントですが、情報の扱いについての知識も必要です。

個人情報の取扱については、経済産業省が作成した「カメラ画像利用活用ガイドブック」を参考にして配慮を行いましょう。顔認証を導入する際は、情報を利用する前に従業員や利用者の同意を得る必要があります。さらに、特定の目的以外では使用しない、といったルールの策定も重要です。

情報を保護する観点から製品のスペックをチェックする際は、情報が暗号化されるかどうかを確認しましょう。また、万が一情報が漏えいしてしまった際の対応手順や、責任者も決めておくと安心です。

顔認証によるセキュリティはレベルが高い

顔認証システムはデメリットもありますが、セキュリティレベルは高く評価されています。同じ生体認証である指紋認証は指紋を複製されるリスクがありますが、顔の複製は困難です。さらに、生体検知を搭載した顔認証システムも開発され安全性が高まっています

生体検知とは、生きた人間の顔なのかどうかを判断できるシステムです。写真や3Dマスクなどを使った「なりすまし」を防ぐ効果が高いと期待されている技術です。

また、空港や銀行、公的機関など重要な場所で顔認証システムが導入されている点も、セキュリティレベルの高さを物語っているといえるでしょう。

顔認証システムが活用される5つのシーン

顔認証システムが実際に導入・活用されているシーンを紹介します。

  • スマートフォン
  • オフィスのエントランス
  • ショップ
  • イベント会場・スポーツ施設
  • 公共交通機関

それぞれ具体的に見ていきましょう。

1.スマートフォン

スマートフォンのロック解除や支払いの確認などで、顔認証システムが使われています。複雑なパスワードを考えたり、逐一パスワードを覚えたりする必要がありません。顔の前にスマートフォンをかざすだけで利用できるため、利便性の向上につながっています。スムーズに利用できるようになるうえに、スマートフォンを悪用されるリスクも下げられるのです

2.オフィスのエントランス

オフィスのエントランスに設置され、入退室管理や勤怠管理システムと連動させて活用されています。IDカードの紛失や盗難、貸し借りによる不正入館を防げるため、セキュリティ性を高められます。従業員の入退室履歴を自動的に記録すれば、不正な出入りがあった場合すぐに気づける点もメリットです。

また、出退勤時に認証を行った際に自動的に出退勤時間も記録されるように設定すれば、業務効率化にもつながります。

3.ショップ

ショップでは、監視カメラや決済システムと併せて顔認証システムが利用されています。不審者や万引き常習犯を認識するとアラートを発報できるシステムでセキュリティ性を高められるほか、顔データと決済手段を紐づけて支払いを行う顔認証決済を導入している店舗も存在します。

また、このほかにもVIP顧客へのサービス向上にも活用可能です。例えば、顧客情報と顔情報を紐付けておくと、会員情報の確認がスピーディーに行われるため、顧客の待ち時間を減らせます。

4.イベント会場・スポーツ施設

イベント会場やスポーツ施設では、顔認証システムを用いた本人確認が行われています。チケット情報と顔情報を結びつければ、チケットの高額転売への対策にもなります。

また、スムーズに認証を行えれば混雑緩和になるだけでなく、省人化も実現可能です。エントランスに顔認証システムを導入し、受付を無人化しているスポーツジムもあるなど、顔認証システムの活用により効率的な運用を目指せるのです。

5.公共交通機関

空港の入出国ゲートで、旅券の不正利用防止やスムーズな手続きのためにも顔認証システムが活用されています。あらかじめ不審人物や要注意人物のデータを登録しておけば、入出国を阻止できます。

そのほか、顔データを一度登録すれば何度も搭乗券やパスポートを見せる必要がなくなるため、混雑緩和にも効果的です。

顔認証のデメリットは対策次第で解消可能!

顔認証システムのデメリットは、対策次第で解消できるものもあります。導入にあたってデメリットを明確にすると、より具体的な解決策が見えてくるでしょう。メリットと比較し、自社にとって有用なシステムかどうか検討してみましょう。

また、デメリットを解消するための製品選びは、専門業者に相談するのも一つの方法です。ホームページやパンフレットを見ただけではよく分からない場合や、もっと知りたい点がある場合はぜひ問い合わせてみましょう。

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Q&A

Q.顔認証システムのセキュリティレベルの評価は高いですか?

A.はい。顔認証システムのセキュリティレベルは、公的機関に導入されるほど高い評価を得ています。

Q.顔認証システムのデメリットを解消する方法はありますか?

A.対策次第で解消できるケースもあります。自社にとってのデメリットを明確にすると、解決策も見えやすくなるでしょう。

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