入退室管理システムとは?メリットやチェックしておくべきポイントをご紹介
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入退室管理システム
- 2022.04.21
CONTENTS この記事でわかること
入退室管理システムは、オフィスビルや公共施設、医療現場などあらゆる場所に設置されているとても重要な設備です。
いつ、誰がどこに入室したかを管理・記録することができる入退室管理システムは、部外者や不審者の入室を防ぎ、情報漏洩の危険を低減することにも繋がります。
本記事では、入退室管理システムとはどういったものか、入退室管理システムを導入するメリットとデメリット、導入する際の比較すべきポイントなどをご紹介します。
入退室管理システムとは?
入退室管理システムとは、いつ・誰がどこに入室したのかを管理・記録するシステムのことを指します。
ICカード・生体認証等により個人を識別し、入室の制限および許可を行います。
入退室管理システムというと、「初期費用が高くつきそう」「システムの運用管理が難しそう」というイメージがあるのではないでしょうか。
しかし、近年では取り付け工事が不要な製品や、低コストかつ月額料金で利用できるものなども存在しています。
そのため、気軽に入退室管理システムを導入できるようになってきています。
従来型
一般的な入退室管理システムは従来型と呼び、入退室管理システムを導入する際に各種製品を購入し設置する必要があります。
基本的には取り付け工事が必要ですが、その分大規模な導入にも対応できるのが従来型の特徴でもあります。
クラウド型
クラウド型入退室管理システムの特徴はなんといっても取り付け工事が不要であり、料金もリーズナブルに導入ができることでしょう。
そのため、規模の小さなオフィスや飲食店の従業員通路などへの導入がしやすく、低コストで運用することができます。
入退室管理システムの2つの役割
入退室管理システムを導入する理由として「人の出入りを管理するため」という部分がメインではあるものの、それに加え「入退室の記録」をとるための装置としての役割も忘れてはなりません。
部外者・不審者の入室を未然に防ぐ
入退室管理システムを導入するときの大前提となる役割が「部外者や不審者の入室を未然に防ぐ」というものです。
今では少なくなりましたが、重要な機密情報や資産価値の高い物を保管している場所には警備員などを配置している場合があります。
従来の警備員を配置した入退室管理は、社員証や入館証などによってチェックを行っていますが、不測の事態や人的ミスは起こってしまうでしょう。
入退室管理システムを自社に導入することで、警備員を常駐させるコストの削減が可能となります。また、入退室管理システムと警備員を掛け合わせることで、より高い水準の入退室管理を行うことができるようになるのです。
入退室の記録を行う
社長室や役員室などの重要な機密情報を管理・保管する部屋であれば、社員ごとに入退室が可能かどうかを振り分けたり、時と場合に応じて権限を付与したりするといった対処はとても重要です。
それに加え、入退室の記録をとっておくことで、内部犯行への抑止力にも繋がります。
外部からの不法侵入などを入退室管理システムにおいて防ぐことも不可欠ですが、内部の社員などの犯罪を早期発見するという意味でも入退室管理システムは効果を発揮します。
万が一のためにも、入退室の記録をとっておくことはとても重要です。
入退室管理システムを導入するメリット・デメリット
ここからは、入退室管理システムを導入するメリットとデメリットをご紹介します。
入退室管理システムを導入するメリット
入退室管理システムを導入するメリットは以下の5つとなります。
- オフィス・セキュリティの強化
- 入退室管理業務の効率化
- コスト削減
- 勤怠状況の管理が可能
- システム連携をすることで様々なことが便利に
ひとつずつ、解説していきます。
オフィス・セキュリティの強化
部外者および不審者が侵入するリスクを抑えることが可能となり、セキュリティの強化に繋がります。
一般的な鍵を使った入退室の場合、鍵を紛失してしまったりピッキングの被害にあう可能性があります。しかし入退室管理システムを導入することで、これらの不安は解消されます。
従業員から退職者などが出た場合もその退職者が、合鍵を作って不法侵入するといった不安材料も考えなくて済みます。
また、建物全体の出入口だけでなく、フロアごとおよび区画ごとのセキュリティ強化のために導入することも可能です。
特定の部署が管理している機密情報や個人情報が、他の部署や外部に持ち出されるリスクも抑えられます。
入退室管理業務の効率化
会議室などの場所を利用する場合にも、社員がどこにいるのかの確認がとれるため、会議室などのスペースが利用可能かどうかを把握しやすくなります。
入退室管理システムを導入することで、余計な時間の使い方を最小限にでき、今まで以上に効率的になることでしょう。
コスト削減
入退室管理システムの導入は、セキュリティ対策にも直結します。また、安全対策に関わるコストの削減にも繋がる場合があります。
今まで警備員を常駐させていた場合、入退室管理システムを導入することで人件費の削減、もしくは警備員の業務をより生産性の高いものに変えることにも繋がります。
勤怠状況の管理が可能
入退室管理システムと勤怠管理システムを連携することにより、入退室のリーダーで勤怠を管理することができます。
建物などに入退室する際の照合操作だけで、勤怠管理の出勤・退勤記録が可能となります。
既に会社に勤怠管理のシステムを導入している場合でも、入退室管理システムと連携をとれる場合があるため、確認してみる価値はあるでしょう。
システム連携をすることで様々なことが便利に
企業では、入退室管理システム以外にも勤怠管理を行うシステムを代表とした、様々な管理システムを導入しています。
しかし、複数の管理システムも最終的には人が確認するものであり、管理システムなどが増えればそれだけチェックするための時間がかかってしまいます。
それら多くの管理システムと入退室管理システムを連携することで、管理する側としても様々なことが楽に運用できるようになるのです。
入退室管理システムを導入するデメリット
入退室管理システムを導入することで発生するデメリットは以下の2つです。
- 環境の整備が必要になる
- エラー時の対策が必要になる
ひとつずつ、デメリットの内容を確認していきます。
環境の整備が必要になる
入退室管理システムを導入するためには、インターネット環境が必要となります。もしインターネット環境がない場合は、通信環境の整備が必須となります。
ただし、製品によってはインターネット環境が不要のものも存在しますので、導入を検討している場合はその点も確認することをおすすめいたします。
エラー時の対策が必要になる
入退室管理システムを導入し日常的に利用することになった場合、思わぬトラブルやエラーが発生することもあります。
そのようなトラブルがあった時にどう対処するのか、どこに問い合わせる必要があるのかなど、事前に把握しておくことが重要となります。
また、メンテナンスなど入退室管理システム自体の管理も必要となります。
入退室管理システムに用いられている認証方式
入退室管理システムに用いられている、認証方式には「暗証番号認証方式(テンキー方式)」「ICカード認証方式」「生体認証方式(バイオメトリクス)」「スマートフォン認証方式」の4つが存在します。
以下では、認証方式それぞれのメリットとデメリットをご紹介します。
暗証番号認証方式(テンキー方式)
暗証番号認証方式(テンキー方式)とは、数字の0から9までの数字10個を用いた暗証番号をあらかじめ設定しておき、その暗証番号を入力することで入室が可能となる認証方法です。
導入コストは低く、物理的な鍵を持ち歩く必要がなくなるため、鍵の管理や鍵を紛失した場合のトラブル対応も発生しなくなります。
暗証番号認証方式のデメリットとして、暗証番号が盗み見られてしまう恐れや暗証番号自体が第三者に漏れてしまう可能性があることです。
その他にも、入退室において個人の確認・記録ができない点や、退職者が出た際の暗証番号の変更などの手間がかかってしまう点が挙げられます。
ICカード認証方式
ICカード認証方式とは、カードリーダーにICカードをかざし、入室権限の有無を照会し解錠する方式です。
ICカードは社員証など自社で用意する場合もありますが、交通系ICカードを用いて利用する方法もあります。
ICカード認証方式の場合、入退室においての個人の記録を残すことが可能で、交通系のICカードを利用する場合は会社でICカードを用意しなくて済みます。
しかしデメリットとして、ICカードの管理が所有する本人であるため紛失してしまったり、盗難にあってしまったりというケースが考えられるでしょう。
生体認証方式(バイオメトリクス方式)
生体認証方式(バイオメトリクス方式)とは、人間の身体的もしくは行動的特徴を利用した個人認証方式です。
生体認証方式は、一人ひとりでオリジナルの身体的特徴を使用するため、偽造や盗難などのリスクがとても低く、認証方式のなかでも安全性はトップクラスです。
デメリットとしては、生体認証システムを設置する必要と、社員一人ずつの登録が必要があるためどうしても導入コストが高くなってしまう点が挙げられます。
スマートフォン認証方式
スマートフォン認証方式は、社員それぞれが所持するスマートフォンに専用のアプリをインストールし、それを鍵としてリーダーにかざすという認証方式です。
リーダーとスマートフォンの間での通信は暗号化されており、スマートフォン自体をパスワードなどで管理していれば、認証情報が盗難されるリスクも低く抑えることができます。
デメリットは、スマートフォンの電源が入っていない場合やスマートフォン自体を忘れてしまった場合は入室が不可能になってしまうことです。
入退室管理システムを導入する際の比較すべきポイント
入退室管理システムはセキュリティの強化や、勤怠管理など多くのメリットをもたらします。
しかし、どのような基準で比較すべきか分からないという方も多いのではないでしょうか。
ここでは、入退室管理システムを導入する際に比較すべきポイントをご紹介します。
設置方法で選ぶ
入退室管理システムの設置方法には、大きく分けて既存の扉の鍵に後付けするタイプと鍵そのものを交換するタイプの2種類に分けられます。
後付けタイプのものは扉に貼り付けるだけで、簡単に設置ができるため、退去する際の原状回復費もかからず低コストで設置が可能です。
鍵そのものを交換するタイプの場合、初期費用や工事費がかかってしまいます。しかし、耐用年数を気にすることなく永続的に使用できる点がメリットです。
認証・解錠方法で選ぶ
入退室管理システムの主な認証方法は「暗証番号入力」「ICカード」「生体認証」「スマートフォン認証」の4つです。
最近では、スマートフォンを利用したスマートキーなども認証のツールとして利用が広がっています。
従業員が多く部外者の出入りが多い企業では、ICカードを用いた認証方法が一般的です。
また、暗証番号を利用した認証方法も運用のコストがかからず、大人数の従業員が出入りする場所に向いている認証方式です。
身体の一部を利用した生体認証による方式は、読み取りに時間がかかってしまう場合があり、人の出入りが多い場面での運用は難しいでしょう。
その反面、重要度が高く限られた人数のみが出入りする施設の認証方式としては最適な方法です。
但し、近年では認証スピードの速い顔認証が主流となってきており、生体認証を導入する場面も増えています。
各認証方式の特長
前述した4つの認証方式のセキュリティ面や認証速度、導入コストを以下の表にまとめました。
認証方式の種類 | セキュリティ面 | 認証速度 | 導入コスト |
暗証番号認証方式 | 悪い | 遅い | 低い |
ICカード認証方式 | 普通 | 早い | 普通 |
生体認証方式 | 良い | 普通 | 高い |
スマートフォン認証方式 | 良い | 早い | 普通 |
入退室管理システムの認証方式を選ぶ一番のポイントはセキュリティ面でしょう。しかし、その他の導入コストや認証速度なども重要な判断基準となります。
他システムと連携は可能かどうか
入退室管理システムは、他のシステムと連携することで業務効率を向上させる可能性があります。
一例として、監視カメラなどのセキュリティシステムや設備管理システムと連携することで人件費を抑えることに繋がります。
しかし、システムを運用し企業での実用化を十分に発揮するまでにはどうしてもコストがかかってしまいます。
効率化できる作業を洗い出しておき、連携することで費用対効果が見込めるかどうかをあらかじめ確認しておきましょう。
アートの入退室管理システム「X-LINE」
入退室管理システムをはじめとする統合管理システムの開発・製造・販売などをおこなう株式会社アートが新たに販売を開始した入退室管理システム「X-LINE(エックスライン)」。
交通系ICリーダーから生体認証リーダーまで豊富なラインナップを取り揃えており、管理ソフトウェアのカスタマイズ性にも優れています。
ここからは「X-LINE」の製品の特長及び機能をご紹介します。
「X-LINE」の特長
アートの入退室管理システム「X-LINE」はオフィス・工場・大学・病院など各施設の入口に設置したリーダーにより個人を識別して入室の許可・制限を行い、いつ、誰がどこに入室したかを管理・記録するシステムです。
入退室の制限、履歴管理などの基本的な機能から、アンチパスバック・タイムスケジュール・動線の管理・アクセスレベルの設定など、より高度なセキュリティシステムの構築についても標準で対応した最新の入退室管理システムです。
また、「交通系ICリーダー」、「顔認証」、「車両ナンバー認証」などの新たな認証リーダーもご用意しています。
「X-LINE」の機能
アートの入退室管理システム「X-LINE」はセキュリティレベルの高いシステムを、柔軟に構築できます。
共連れ検出
入退室両面にリーダーを設置することで、入室履歴のない人物の退室を拒否します。
2名同時認証
入室権限のある2名が認証しないと入室できない設定です。
生体認証
高精度な本人認証ができ、盗用の危険もないためセキュリティレベルの高い入退室管理システムの構築には有効です。
マルチ認証
1つのゲートにICカード・テンキー・生体認証などの異なる認証方式を組み合わせることが可能です。
アクセスレベル設定
ゲートごとにユーザーの所属などを設定し、属性が当てはまらないユーザーは入室できないといった設定が可能です。
タイムスケジュール設定
認証の必要・不要を、時間帯及び扉(ゲート)単位で決めることが可能です。
動線管理
入室経路をチェックし、決められたルートでないと入室できない設定です。
オペレーション操作ログ
管理用システムソフトで「誰が」「いつ」「何をした」という操作ログを残すことが可能です。
照明・空調連動
照明・空調の電源と連動可能で、退室時の消し忘れ防止で省エネにも繋がります。
クラウド型の入退室管理システム「ALLIGATE」もおすすめ
株式会社アートでは、月額モデルで信頼性、利便性の高い入退室管理システム「ALLIGATE(アリゲイト)」をクラウドにて提供しています。
クラウドシステムや機器のご利用料、保守サービス料はすべて月額の費用に含まれています。
また、勤怠管理システムや人事労務管理システムと連携し、業務効率の向上にも繋がります。
入退室管理システム「ALLIGATE(アリゲイト)」の紹介記事はこちら
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入退室管理システムは、設置することで部外者や不審者の入場を防ぎ、情報漏洩の危険を低減することに繋がります。
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入退室管理システム「X-LINE」
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ポイント1
高度なセキュリティ
ポイント2
大規模から小規模まで対応可能
ポイント3
各種ICリーダー・顔認証・車両ナンバーなど豊富なラインナップ