顔認証システムとは?セキュリティレベルの高さや導入の注意点をご紹介
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顔認証システム
- 2022.11.29
CONTENTS この記事でわかること
高いレベルのセキュリティが必要な企業では、顔認証を活用した入退室管理システムを導入するケースが多く見受けられます。しかし、顔認証システムを実際に導入する際には、どのようなポイントに気をつければよいのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、顔認証システムのセキュリティレベルの高さや、導入の注意点について解説します。貴社の入退室管理システム選びをスムーズに進めるためにも、ぜひ参考にしてください。
顔認証システムとは
ビルや事務所の出入り、またイベント会場においての本人確認や買い物時の決済など、顔認証の技術は私たちの生活の中でも多く見られるようになりました。
まずは、顔認証システムの仕組みと特徴について解説いたします。
「人」の顔を認識して本人確認を行う技術
顔認証システムとは、「人」の顔を認識して本人確認を行う技術を指します。撮影した画像・映像などから顔を検出し、本人であるかどうかを判別する仕組みです。
顔認証システムは、なりすましや偽造などの不正が難しいため、高いセキュリティレベルの運用が可能となります。また、パスワード設定などの手間が掛からないため、少ない労力で導入から運用まで一括して行えるのが特徴です。
顔認証システムは、事務所や店舗をはじめとし、銀行や工場などの幅広い事業所で導入されています。
顔認証システムにおける二つの認証方式
顔認証システムには、二つの認証方式が存在します。一つ目は「2D顔認証方式」と呼ばれる方式です。2D顔認証方式は、映し出された顔の「情報」を認識し、データベースに登録されている人物と照合する仕組みです。
2D顔認証方式は、対応端末が多く導入ハードルが低い点がメリットですが、照明や太陽などの光量により、認証精度が落ちる可能性があります。
もう一つは顔を立体データとして捉える「3D顔認証方式」です。3D顔認証方式は、赤外線センサーを利用するため、より精度の高い認証が可能となります。
顔認証に対応しているタイプの機器は、カメラとデータを読み込む機器がセットになっている「エッジ型」と、スマートフォンやタブレットのカメラを利用した「クラウド型」に分けられます。
顔認証システムの活用シーン
顔認証システムは、コロナ禍をきっかけにさまざまな企業で導入されるようになりました。顔認証は、仮に荷物などで両手がふさがっている状態でも顔を認識して解錠ができるため、非接触で利用できる点が大きな魅力です。
ここでは、顔認証の仕組みが活用されている主なシーンをご紹介します。
入退室管理システム
顔認証システムは、入退室管理システムとして利用されるケースが多く見受けられます。オフィスや工場などにおいて入退室管理に顔認証を活用すれば、仮に荷物で手がふさがっている状態でも、スムーズな入退室が可能になります。どこにも触れることなく入退室できるため、感染症対策としても有効です。
また、顔認証による入退室管理システムの場合、カードの貸し借りや、なりすまし行為などを防げます。企業のセキュリティ強化としても顔認証は有効だといえるでしょう。
スマートフォンのロック解除や決済
そのほかにも、顔認証システムの仕組みはさまざまなシーンで活用されています。スマートフォンのロック解除は多くの方が知るところですが、決済のシーンでも、顔認証の仕組みが活用されています。
スマートフォンの電子マネーを使った決済で顔認証を利用すれば、サインや暗証番号の入力などの手間が省けるメリットがあります。支払いをする利用者側はもちろん、店舗側の負担軽減も期待できるでしょう。
このように顔認証システムは、日常生活のさまざまなシーンで活用されているため、精度の高いシステムであると証明されています。
顔認証システムのメリット
ここから先は、顔認証システムを活用した入退室管理システムについて解説していきます。
顔認証による入退室管理システムの主なメリットは、下記の三つです。
高いセキュリティレベルの認証が可能になる
一つ目のメリットは、高いセキュリティレベルで認証できる点です。
顔に関しての情報・データなどは、紛失・盗難のリスクが少なく、偽造も困難です。そのため、顔認証を使った入退室管理システムは、テンキー認証やICカードの認証方式と比較してセキュリティレベルが高いと言われています。また、暗証番号を記憶する手間やICカードを各々で保管・管理する手間がなくせるのもメリットの1つです。
さらに顔認証の入退室管理システムは、なりすましや共連れなどの不正入室を防げるため、セキュリティの強化としても有効です。
非接触で認証できる
非接触で認証できる点も、顔認証の入退室管理システムのメリットの一つです。
例えば、パスワード入力による認証や指紋認証などの場合、複数人が必ず認証機器に触れてしまう状況になります。顔認証の入退室管理システムの場合、どこにも触らずに入退室でき、さらに認証機器を消毒するといった手間もなくせるのが大きなメリットです。
また、顔認証の入退室管理システムは、両手がふさがっている状態でもスムーズに入退室できます。衛生的に利用でき、かつ利便性も高いのが顔認証システムの魅力です。
パスワード忘れやカード紛失のリスクがない
三つ目のメリットは、パスワード忘れやカード紛失のリスクがない点です。
顔認証は、自分の顔そのもので認証する仕組みであるため、パスワードの記憶やカードを保管する手間が不要となります。システム導入後の負担が少ない点が、暗証番号や入館カードの入退室管理システムとの大きな違いです。
入館カードを利用しているケースでは、紛失した場合にカードが悪意のある第三者の手に渡ってしまい、不正入室につながる恐れがあります。顔認証の場合は、顔でしか認証できない仕組みのため、不正利用の防止効果もあるといえます。
顔認証システムを導入する際の注意点
顔認証を活用した入退室管理システムにはメリットが多くありますが、導入する際にはいくつかの注意も必要です。
ここでは、顔認証の入退室管理システムを導入する際の注意点について解説していきます。
認証精度が製品によって異なる
一つ目の注意点は、製品ごとに認証精度が異なる点です。
製品を選ぶ段階で、認証精度がどの程度なのかを確認しなければなりません。
顔認証の入退室管理システムは、顔の経年変化や斜めになっている状態の顔を認識できなかったり、メガネ・マスクの着用や髪型の変化などに対応できなかったりと、製品によって認証レベルに差があります。また、部屋の明るさや光の差し込み具合などによっても精度が変動する可能性があります。
そのため、製品の認証精度と設置場所に適しているかどうかを事前に確認するようにしましょう。
プライバシー保護に配慮して運用する必要がある
二つ目の注意点は、プライバシー保護に配慮して運用する必要がある点です。
顔に関する情報が含まれているデータは、「個人情報」として定義されています。そのため、導入後のトラブル防止のために、プライバシー保護に配慮した入退室管理を行わなければなりません。例えば、下記のようなガイドラインを事前に策定し、周囲に公表したうえで運用していきましょう。
- 利用する目的を本人に通知したうえで運用する
- 利用する目的を公表したうえで運用する
- 利用する目的以外のデータ利用は一切行わない
アートの入退室管理システム「X-LINE」
アートの「X-LINE」は、顔認証で入退室管理が可能な先進的なシステムです。マスクやメガネを着用している状態においての顔認証も可能であり、スムーズな入退室を実現します。
顔認証以外にも車両ナンバー認証などの認証リーダーも取り揃えており、自社に適した入退室管理システムの構築が可能です。
「X-LINE」は入退室の制限・履歴管理から高度なセキュリティシステムの構築まで、幅広く対応できます。
「X-LINE」のポイント
顔認証を活用した入退室管理が可能
X-LINEでは、顔認証システムを活用した入退室管理が可能です。マスクやメガネを着用している状態でも認証できます。
ほかにも指紋認証や指静脈認証、⼿のひら静脈認証、⼿の甲静脈認証など⾼精度な本⼈認証もおこなえます。
監視カメラを使った顔認証
設置された監視カメラで撮影した顔とシステムに登録された顔を照合したうえで、⾃動的に扉を開けられます。
車両ナンバー認証
監視カメラで⾞のナンバープレートを読み取り、事前にシステムに登録されたナンバーと照合し⾃動でゲートを開けられます。
顔認証システムの特長を把握したうえでシステムを導入しよう!
顔認証システムのメリットは下記の3つです。
- 高いセキュリティレベルの認証が可能
- 非接触で認証できるため、衛生的である
- パスワード忘れやカード紛失のリスクがない
また、導入する際の注意点は下記の2つです。
- 製品によって認証精度に差があるため、製品の認証精度に加えて、設置場所に適しているかを確認しておく
- 顔のデータは「個人情報」として定義されているため、プライバシー保護に配慮したガイドラインを事前に策定する
顔認証を活用した入退室管理システムの特長を理解したうえで、自社に適した入退室管理システムを導入していきましょう。
Q&A
Q:顔認証の入退室管理システムのメリットは何ですか?
A:顔認証の入退室管理システムは、非接触で認証できるため衛生的な点が大きなメリットです。また、暗証番号やカードの入退室と比較すると、パスワード忘れやカード紛失のリスクもなくせます。
Q:顔認証の入退室管理システムを導入する際の注意点は何かありますか?
A:製品の認証精度と設置場所に適しているかを確認する必要があります。また、顔のデータは「個人情報」に該当するため、プライバシー保護に配慮したガイドラインを事前に策定しなければなりません。
アートの入退室管理システム「X-LINE」
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ポイント1
顔認証はもちろん、指紋や指静脈・手のひら静脈・手の甲静脈を活用した入退室管理が可能
ポイント2
監視カメラを利用した顔認証が可能
ポイント3
監視カメラを利用した⾞のナンバープレートの照合によるゲートの自動開閉が可能