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マスク着用で顔認証する機能は必要?アフターコロナの決め手とは

  • マスク着用で顔認証する機能は必要?アフターコロナの決め手とは

    顔認証システム

  • 2024.11.18

セキュリティの強化を目的に、顔認証システムを導入しようと考えている場合、必要な機能が何かと悩むケースもあるでしょう。特にコロナ禍では、マスク着用時に正しく認証するのか?といった点が注目されていました。

では新型コロナウイルスが感染症法上「5類」に移行した現在は、マスク着用時にフォーカスして、機能を選ばなくても良いのでしょうか?

本記事では、顔認証とマスク着用について、導入時の疑問を解決するとともに、おすすめのケースや事例も併せてご紹介します。

なぜ顔認証なのか

なぜ顔認証なのか

オフィスの入退出管理システムをはじめ、医療機関やイベント会場などのセキュリティ対策として顔認証システムが選ばれるケースが非常に増えてきました。顔認証システムが選ばれる理由に「セキュリティレベルの高さ」「利便性の高さ」「導入の容易さ」が挙げられます

顔認証が選ばれる理由として、顔認証のメリットについてご紹介します。

セキュリティレベルの高さ

顔認証システムが選ばれる理由のひとつに、ほかの認証方法よりも優れたセキュリティレベルを確保できる点が挙げられます。

現在、入退室管理システムの認証装置で一番多いのがICカードを利用したシステムです。しかし、ICカードシステムには、他人のICカードを使用した「なりすまし」ができてしまう問題があります。

カードの貸し借りや盗難などによって発生する「なりすまし」は、個人情報の漏洩事件にもつながることがあり、企業として何らかの対策が必要です。

その点、顔による認証方式は、カメラで撮影した顔の特徴点を解析し照合するため、ICカードのように貸し借りや盗難などによって他人が認証することはできません。マスクを付けた状態でも顔認証のできるシステムが登場しているため、不正行為を弾きやすくなっています

顔認証システムは顔の情報が認証のキーとなって照合する、「なりすまし」ができないセキュリティレベルの高いシステムとして世の中に広く浸透してきており、各分野での採用が非常に増えています。

利便性の高さ

顔認証システムは荷物の運搬などで両手がふさがっている場合でも、顔認証リーダーの前に立つだけで認証できます。ICカードを出して認証リーダーにかざしたり、暗証番号を入力したりする手間がなく、スムーズに本人確認を行えるのがメリットです。

ほかの認証システムでは通行にあたって指やカードをかざすといった手順が求められます。指紋認証などでも、手袋をしていれば取り外してかざす手間がかかるのも事実です。一方で、マスクでも読み込める顔認証システムなら、ほとんどのストレスを掛けずに通行できます

顔認証システムはセキュリティレベルが高いシステムにもかかわらず、利便性が非常に高い点が、普及につながっている大きな理由と言えます。

また、感染症の観点から「接触」に対する心理的な不安がある方も少なくありません。不特定多数の人が触れる認証方式に比べると、リーダーに接触せず本人認証を行える顔認証システムは、

感染症防止や衛生面が気になるシーンでも安心して利用できます。

導入の容易さ

顔認証システムは、マスク対応製品を含めた設備によって、運用負担を抑えて導入できるのがメリットです。従来のICカード型入退室管理システムでは、ICカードを紛失した際に「ICカードの抹消・新規カードの発行」「登録・ICカードの引き渡し」と、システム管理者にとって大きな負担となっていました。

顔認証の入退室管理システムは、人の顔を利用した生体認証なので紛失するリスクはありません。そのため、ICカードのような紛失による再登録の業務も発生しないのが魅力です。

また、入退室管理システムに顔画像を新規で登録する場合も、「顔写真データを登録する方法」「顔認証リーダーで直接撮影する方法」のどちらかで、その場で簡単に登録を完了できます。これにより、システム管理者の業務を大幅に削減することが可能です。

顔認証が大きく普及していることで、顔認証システムが低コストで導入できる製品も多く発売されており、入退室管理システムの導入を考えている方は比較検討するのも良いでしょう。

マスク着用でも顔認証可能な機能は重視するべきか

マスク着用でも顔認証可能な機能は重視するべきか

アフターコロナでマスクの着用が減りましたが、人が密集する電車の中やイベント会場などではマスクの着用率が高くなっています。また、飲食店の従業員においては、ほとんどマスクを着用している状況となっており、マスクの着用が無くなることはないでしょう。

このようなマスクを着用した状態で顔認証ができる機能の必要性を考えてみましょう。

アフターコロナのマスク着用率

マスクの着用はこれまで「屋外では原則不要、屋内では原則着用」としていたものが、2023年3月13日から「マスクの着用は個人の判断が基本」となり、マスクの着用は3月13日以降は原則として、個人の判断にゆだねられることになりました。

さらには、2023年5月8日から新型コロナウイルスは感染症法上の位置づけが「5類」に移行したことなどにより、2022年のマスクの着用率が8割以上だったものが、2024年の夏には5割弱に減少しています。

アフターコロナでマスクの着用率が徐々に減少傾向にはあるものの、飛沫が感染拡大の原因となる感染症対策としてもっとも効果があるのはマスクの着用であり、マスクの着用は今後も一定数はいると考えられています

マスク着用でも顔認証OKがスタンダードに

以前の顔認証装置では、マスクを着用していると認証できないシステムも多くありました。しかし、コロナ禍ではマスク着用が義務となった背景もあり、各メーカーの顔認証装置はマスク着用時でも認証する機能がマストになったのも事実です。

そのため、現在ではマスクを着用していても顔認証を行えるなど、認証精度は格段に向上しています。

アフターコロナでマスクの着用率は下がりましたが、マスク着用は今後も一定数続くと考えられるため、「マスク着用でも顔認証OK」となる機能は顔認証のスタンダードとなっています。

マスク着用で顔認証がおすすめな事例

マスク着用で顔認証がおすすめな事例

マスク着用でも顔認証を行える製品は、近年さまざまなシーンで導入が進んでいます。ここでは、マスク着用でも顔認証が行えるニーズが特に高い「イベント会場への入場」「空港の自動チェックイン機能」「飲食店の従業員用セキュリティ」の事例についてご紹介します。

イベント会場への入場

イベント会場への入場にマスク着用可能な顔認証システムが採用される背景に、「コロナ」と「チケットの不正利用防止」が挙げられます。

コンサートやスポーツイベントなどイベント会場での新型コロナウイルス感染症拡大予防ガイドラインは、感染症法上「5類」への移行に伴い廃止となりました。

マスクの着用は本人の判断に任せることになりましたが、イベント会場では、まだ多くの方々がマスクを着用しています。また、声援などの声出しもOKな一方で、マスクの着用が推奨されているイベント会場も珍しくありません。

また、近年ではコンサートチケット買い占め&不当な価格吊り上げの転売行為が問題となっており、2019年6月14日からは「チケット不正転売禁止法」の施行とチケットの高額転売等が禁止になりました。

それでも転売行為はなくならず、近年ではイベント会場の運営側より転売行為の対策として、「チケット購入時に登録した顔画像」「公演当日に入場する際に撮影した顔画像を照合して本人認証を行う」といった顔認証入場システムが導入されています。

この顔認証入場システムについては、上記のとおりマスクの着用が多いことからマスク着用でも顔認証の行える機能が必須となっています。

空港の自動チェックイン機能

昨今の円安で海外旅行者が増加し、空港のチェックインカウンター及び入場ゲートが混雑状態となっています。これらチェックイン時の混雑緩和に向けて、全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)では、顔認証による搭乗手続きができるシステム「Face Express」を導入しており、タッチレスでスムーズな通過が可能です。

「Face Express」は成田空港及び羽田空港の国際線に導入されています。当日に空港の自動チェックイン機でパスポートと搭乗券を照合して顔画像を登録すると、それ以降の「自動手荷物預け機」「保安検査場入場ゲート」「セルフ搭乗ゲート」で、パスポートと搭乗券の提示が不要となり、顔認証で通過または手続きができます。

ただし、本来はマスク着用でも顔認証が可能なものの、空港ではセキュリティ上の観点から、マスクを外して登録&運用が基本となっている点に注意が必要です。

飲食店の従業員用セキュリティ

コロナが感染症上「5類」となってから、飲食店における従業員のマスク着用は、個人の意見を尊重し任意とする店舗が多くなっています。マスク着用は個人の判断ですが、多くのお客様と会話することの感染症リスクを懸念して、マスクを着用する従業員が多いのが現状です。

飲食店では、アルバイトやパート勤務が多く、人の入れ替わりも多いため、タイムカードのなりすましによる不正打刻が発生しています。このような労務トラブルの対策として、顔認証による勤怠管理を導入する店舗が増えてきています

マスク着用率が高い飲食業界では、マスク着用でも顔認証できる入退室管理や勤怠管理システムが多く採用されています。

顔認証システムの新しい事例

顔認証システムの新しい事例

顔認証を利用したシステムは、安全で簡単、便利な機能からさまざまな場面で採用されています。特に近年では、顔認証システムの新しい事例として「店舗や自動販売機で物を購入する場合」にも顔認証で決済できるサービスが登場しています。

店舗での支払い機能

人手不足などで、生活者自身が決済するセルフレジや無人店舗のニーズが高まる中、顔をかざすだけで決済が完了するシステムが企業内のコンビニ、学校の売店などで採用され始めています。

仕組みとしては、事前にスマートフォンから決済情報を入力し顔画像を登録します。店舗のレジでは、顔をカメラに向けるだけで決済が完了。混雑時や両手が使えない場合も財布やスマートフォンを持たずに顔だけでスムーズに決済できるのが特徴です。マスクを付けていても顔認証を行えます。

自動販売機の決済機能

顔認証で飲料が購入できる自動販売機として「顔認証決済サービス」を導入した自動販売機も登場しています。顔画像とクレジットカード情報を事前に登録すると、自動販売機の前で顔の撮影を行うだけで、手ぶらで飲料の購入ができます。マスクを付けていても顔認証が可能です

私物の持ち込みを禁止している研究所や工場、着替えや財布をロッカーに預けるスポーツジム、そのほかオフィスや学校、病院など、多くの施設での採用が増えています。

マスクもOK!大型液晶でスピーディーな顔認証「XFR-01」

入退室管理システムメーカーであるアートから今年発売された8インチ顔認証端末「XFR-01」は、認証速度0.2秒と圧倒的な照合スピードでウォークスルーを実現します。オフィスや会議室などの扉に設置することにより、照合時のストレスを最⼩限に抑えられます。

顔認証の精度も99%以上と業界トップレベルの認証精度で、建物のセキュリティレベルを格段に上げることができます。

マスク着用でも顔認証を行えるため、圧倒的な認証スピードと負担の少ない通行管理によって、ストレスフリーな入退室管理を行えるのが特徴です。

8インチ顔認証端末「XFR-01」は10万件の顔データが登録可能で、利用者の多い企業でも問題なく運用できます。アート入退室管理システム「X-LINE」と連携して顔認証の入退室管理システムを構築できるため、テナントビル・⼤学・病院・⼯場など、さまざまな建物に導⼊することができます。

マスク着用の顔認証は今後もマストな機能

アフターコロナでマスクの着用率が徐々に減少傾向にはあるものの、2024年の夏で5割弱の着用率となっており、マスク着用が無くなることはないでしょう。特に密室になるイベント会場や交通機関、また飲食関係で働く従業員の着用率が高くなっています。

また、高いセキュリティを誇る顔認証は、さまざまな場面で採用されており、マスク着用でも問題なく使える機能がスタンダードとなっています。

アートの顔認証システム製品である「8インチ顔認証端末 XFR-01」「顔認証端末 F-5830」「ゼネスキャンパーソン」は用途に応じて3種類から選択できます。速い認証と高い精度の顔認証システムとしてスムーズに運用でき、マスク着用でも認証が可能です。

顔認証システムの導入をお考えの方は、是非マスク着用でもストレスフリーで顔認証を行えるアートの顔認証システム製品をご検討ください。

Q&A

Q:顔認証システムが選ばれる理由はなんですか?
A:顔認証は「セキュリティレベルが高く安全」「手ぶらでカメラの前に立つと認証し便利」「顔画像を登録するだけで運用でき簡単」などの理由から選ばれるケースが増えています。

Q:顔認証システムはなぜセキュリティレベルが高いのですか?
A:顔認証は、人の顔を撮影して特徴点をデータ化し認証するため、なりすましなどの不正アクセスができません。カードやテンキーなどと比較すると非常にセキュリティレベルが高いシステムと言えます。

Q:顔認証システムはどんな機種でもマスク着用で認証しますか?
A:機種によって性能が異なるため、マスク着用だと認証しないものもあります。マスク着用での顔認証がスタンダードな機能になっているので、現在ではほとんどの機種がマスク着用で認証します。

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