車の盗難防止対策を見直そう!自宅の駐車場から盗まれないための方法
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ホームセキュリティ
- 2024.06.4
CONTENTS この記事でわかること
車を所有しており、盗難防止対策が必要か迷っている方もいるでしょう。実は車が盗まれるのは路上や契約駐車場だけでなく、自宅の駐車場も例外ではありません。近年、スマートキーの電波を利用した手口も増えており、対策を考える必要性が高まっています。
今回の記事では、車の盗難防止対策について被害の現状や犯行手口もあわせて紹介します。自宅の駐車場で被害に遭わないために、ぜひ参考にしてください。
自宅で車の盗難防止対策が必要な理由
残念ながら、自宅の駐車場からも車は盗まれてしまいます。盗難被害の現状や被害に遭いやすい車種、盗難の手口を紹介します。対策を考える際の参考にしてください。
車の盗難被害が多発
日本損害保険協会が実施した調査によると、2020年に自宅の駐車場(屋内・屋外含む)から盗まれたケースは盗難被害全体の42.4%を占めています。自宅だからといって安心できない数字でしょう。なお、屋根やシャッターで囲まれている屋内駐車場での被害は少なく、屋外駐車場での被害が多くなっています。
参照:一般社団法人 日本損害保険協会『第22回 自動車盗難事故実態調査結果』
被害に遭いやすい車種とは
続いて、2022年に被害が多かった車種を紹介します。
- ランドクルーザー
- プリウス
- アルファード
- レクサス
- ハイエース
- クラウン
- アクア
- C-HR
2020~2022年のデータを見ると、ランドクルーザー・プリウス・レクサス・アルファード・ハイエース・クラウンは毎年上位に入る車種だとわかります。新車でなくても、海外で人気がある車種は狙われやすいため注意してください。
参照:一般社団法人 日本損害保険協会『第24回 自動車盗難事故実態調査結果』
車両盗難の手口
次に、車両盗難の手口を紹介します。主な手口には次のようなものがあります。
- 車両に侵入する
- リレーアタック
- イモビカッター
- コードグラバー
- CANインベーダー
手口を知ると対策を考えやすくなるため、参考にしてください。
1.車両に侵入する
車両に侵入したうえで盗難を行う手口です。車両に侵入するには次のような方法があります。
- キーシリンダーの破壊
- 窓ガラスの破壊
- 窓ガラスから針金を通しての解錠
- 隠してあったスペアキーによる解錠
- 住居に侵入してキーを窃盗し解錠
また、コンビニなどの駐車場で、キーを挿したままにすることで盗まれるケースもあります。短時間でも、車から離れる際はエンジンを切ってキーを携帯しましょう。
2.リレーアタック
リレーアタックとは、車のスマートキーから発信される微弱電波を利用する方法です。電波を不正に受信し、ドアの開閉やエンジン始動を可能にします。
複数人で行われる犯行で、1人がスマートキーに近づいて電波を増幅させ、別の犯人がその電波をキャッチして車を解錠します。室内にスマートキーがあっても、リレーアタックを用いれば車を盗めてしまうため注意しましょう。
3.イモビカッター
イモビカッターとは、車に搭載された盗難防止装置「イモビライザー」の機能を悪用する方法です。
イモビライザーを搭載する車両では、車両側のIDとスマートキーのIDが一致するとエンジンがかかります。イモビカッターを使い、車両側のIDを盗難用のキーIDに書き換え解錠できるようにしてしまう手口です。
4.コードグラバー
コートグラバーは、スマートキーのスペアキー作成に使われる機器を利用した方法です。この機器を使えばスマートキーの微弱電波を読み込めるため、車のロックを解除できてしまいます。
5.CANインベーダー
CANインベーダーとは、自動車の制御を司る「CAN」と呼ばれる通信システムに、専用の装置を使って侵入する方法です。車の解錠やエンジン始動が可能になってしまいます。
また、スマートキーを利用した手口への対策をとっていても被害に遭う可能性があるのが恐ろしい点です。純正の盗難防止GPSも無効化されてしまいます。
盗難防止対策グッズを選ぶ際のチェックポイント
盗難防止に効果があるグッズは複数あるため、どれを選ぶべきか迷う方も少なくありません。次のポイントをチェックしながら選ぶとよいでしょう。
- 防止したい手口別に選ぶ
- 複数のグッズを併用する
- 事前に設置方法を確認する
それぞれ詳細を解説するので、グッズ選びの参考にしてください。
ポイント1.防止したい手口別に選ぶ
グッズやサービスにはそれぞれ目的があるため、対策したい手口に合わせると選びやすくなります。
例えば、車両追跡サービスはセキュリティ会社などが提供しているため、信頼できると感じるでしょう。しかし、サービスの目的は盗難された車を取り戻すためであり、盗難を防ぐためのものではありません。盗難防止を目的とする場合は別のサービスを選びましょう。
ポイント2.複数のグッズを併用する
盗難防止対策のポイントは、犯人に「盗み出すまでに時間がかかる」と感じさせることです。どのグッズを採り入れても技術的には解除可能であり、盗難を完全に防ぐのは不可能です。
しかし、できるだけスムーズに犯行を終えたい窃盗グループは、防犯対策を簡単に解除できないと諦める可能性があります。複数のグッズを併用し、防犯意識の高さをアピールしましょう。
ポイント3.事前に設置方法を確認する
盗難防止グッズのなかには、自分で設置できるものもあればプロに依頼するものもあります。自分で設置する場合は、自分の知識・技術で設置できそうなものを選びましょう。プロに依頼する場合は、どれを設置するか相談しながら決めてもよいでしょう。
また、車種によって設置できるものとできないものとがあるため、購入前に確認してください。
車の盗難防止に有効なグッズ
車の盗難防止のために、有効なグッズを紹介します。車内に設置するものと車外に取り付けるものがあるため、それぞれ紹介します。
車内の対策
車内に設置する防犯グッズには次のようなものがあります。
- ハンドルロック
- イモビライザー
- 防犯アラーム
- カーセキュリティ
- GPS機能・追跡アプリ
- 車両追跡サービス
どのような製品なのか、それぞれ紹介します。
1.ハンドルロック
ハンドルロックとは、ハンドルに取り付けて動かせないようにするものです。パイプカッターでも切断できないほど頑丈な点が特徴です。
ステアリングロックと呼ばれ、ステアリングを固定するために標準装備している車もあります。また、強引にハンドルを動かそうとするとクラクションが鳴るなど、二重防犯機能をもつ製品もあります。
2.イモビライザー
イモビライザーとは、車両IDとスマートキーのIDを照合し、合致するとエンジンが始動できるものです。複製キーではIDが一致しないため、エンジンをかけられません。
イモビライザーが標準装備されている車もありますが、自動車の部品専門店などでの後付けも可能です。しかし、前述したようにイモビカッターを用いれば盗まれてしまうため、別の防犯対策も併用しましょう。
3.防犯アラーム
防犯アラームとは、車の振動を検知して大きな警報音を鳴らすものです。警報音以外にも、ドアロック機能をもつものなどさまざまな製品があるため、採り入れやすいものを選びましょう。
4.カーセキュリティ
カーセキュリティとは、音や光で犯人を威嚇するものです。ドアをこじ開けたりガラスが破壊されたりした衝撃を検知すると、大きな音や光を発して相手を怯ませます。また、周囲に異変を知らせる効果もあり、車上荒らしにも有効です。
5.GPS機能・追跡アプリ
追跡アプリは、車両に搭載したGPSで車の位置情報を把握できるようにするものです。
バッテリーで稼働しているものは、バッテリー切れに注意が必要です。また、通信費などの月額料金が必要なものもあるため、ランニングコストもチェックしましょう。
6.車両追跡サービス
車両追跡サービスは、セキュリティ会社や自動車メーカーなどが提供しているサービスです。車が盗難に遭った際、追跡し係員が現場に急行してくれます。サービス内容は会社によって異なり、位置情報を知らせてくれるサービスもあります。
費用をかけても、確実に愛車を取り戻したい方向けのサービスです。
車外の対策
車外に取り付ける防犯グッズには次のようなものがあります。
- タイヤロック
- 電波遮断ケース
- 車両カバー
- 盗難防止ステッカー
車内に設置する製品と併用すると、さらに安全性を高められるでしょう。
1.タイヤロック
タイヤロックは、文字通りタイヤを動かせなくするためのもので、ホイールに装着します。タイヤがロックされている状態は見てすぐにわかるため、盗難を未然に防げる可能性があります。
頑丈で重量もあるため、壊されにくい点が特徴です。反面、着脱する手間がかかるため面倒に感じる方もいるでしょう。
2.電波遮断ケース
電波遮断ケースは、リレーアタックの防止に役立ちます。スマートキーを電波遮断ケースに入れておくと、微弱電波を受信される心配がありません。
キーケースタイプと、自宅に置くボックスタイプとがあります。
3.車両カバー
車両カバーは、犯人に車体情報を与えないために使用されます。どのような盗難防止対策をしているかがわからないと、犯行に及びにくくなるでしょう。
ただし、カバーをかけていると希少車種や高級車だと思われ狙われる可能性があります。ほかの対策と組み合わせての使用が安心です。
4.盗難防止ステッカー
盗難防止ステッカーは相手に警戒心を抱かせるためのものです。「GPS追跡装置内蔵」「位置情報転送中」と描かれたステッカーが貼られていると、犯行に及びにくくなるでしょう。
ただし、ステッカーそのものに防犯機能はありません。ほかの対策と組み合わせて使用しましょう。
自宅から車が盗まれたらすべきこと
万が一自宅から車が盗まれてしまったら、いくつかの手続きが必要になります。
- 盗難届を出す
- 一時抹消登録を行う
- 都道府県税事務所に申し立てをする
- 保険会社へ連絡する
- 税関に連絡する
いざという時にスムーズに動けるよう、事前に確認しておきましょう。
1.盗難届を出す
まずは警察署に被害届を提出します。車が見つかりやすくなるとともに、盗難車が犯罪に使われてしまった際に被疑者として扱われるのを防ぐ目的もあります。
被害届には車の登録番号・車台番号が必要になるため、自動車検査証のコピーは車外に保管しておくとよいでしょう。
2.一時抹消登録を行う
盗まれた車に自動車税が課税されないよう、管轄の運輸支局で「一時抹消登録」も行いましょう。以下の書類などが必要になります。
- 自動車検査証
- 自動車登録番号標
- 印鑑登録をしている実印
- 印鑑登録証明書
手続きが終わると、都庁府県税事務所に通知が行き自動車税の還付が受けられます。ただし、軽自動車には還付制度がありません。
3.都道府県税事務所に申し立てをする
一時抹消登録を行わずに自動車税の減額を求める場合、都道府県税事務所への申し立てが必要です。警察が被害届を受理し、1ヶ月以上経っても発見されない場合は減額されます。
4.保険会社へ連絡する
加入している車両保険が盗難に対応している場合、保険金が支払われます。なお、保険金は請求できる期間が定められている場合があるため、早めに保険会社へ連絡しましょう。
5.税関に連絡する
盗まれた車は、転売目的で海外に輸出されるため税関を通るケースがあります。盗まれた車の特徴を伝えておくと発見される可能性があるため、念の為連絡しておくとよいでしょう。
愛車の盗難防止のために自宅の防犯対策も見直そう
自宅の駐車場から愛車を盗まれないために、まずは手軽に購入できる防犯グッズから採り入れてはいかがでしょうか。また、駐車場に防犯カメラやセンサーライトを設置するのも効果的です。
見られているとわかると、犯行を思いとどまらせる効果が期待できます。空き巣対策にもなるため、防犯対策の一つとして検討してください。
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Q&A
Q.車両盗難の被害に遭いやすい車種にはどのようなものがありますか?
A.ランドクルーザー・プリウス・レクサス・アルファード・ハイエース・クラウンは被害が多い車種です。新車でなくても、海外で人気がある車種は狙われやすいため注意しましょう。
Q.車両の盗難防止グッズは、どのようなポイントで選べばよいでしょうか?
A.盗難防止グッズは、防止したい手口別に選ぶとよいでしょう。また、1つのグッズでは突破される可能性が高いため、複数を併用する方と安全性を高められます。
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