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顔認証は学校現場でも活用されている!導入するメリットや事例を紹介

  • 顔認証は学校現場でも活用されている!導入するメリットや事例を紹介

    顔認証システム

  • 2023.08.22

顔認証は学校現場にも導入され、学生・生徒や職員の利便性や安全性の向上に役立っています。しかし、顔認証はビジネスシーンの印象が強く、学校現場でどのように役立つのかイメージできない方もいるでしょう。

今回の記事では、学校現場で活用されている顔認証について詳しく解説します。活用シーンや導入されているシステムに加え、具体的な導入事例も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

顔認証の基礎知識

顔認証に接する機会は増えても、具体的な仕組みを知らない方は少なくありません。基礎的な知識があると、顔認証の利便性や導入するメリットも理解しやすくなります。さらに、学校現場で導入されるケースについても、イメージがわきやすくなるでしょう。

まずは顔認証技術の仕組みや、実際に導入されている分野について解説します。

技術の仕組み

顔認証とは生体認証の一つです。カメラで読み取った顔のデータを、事前に登録されている情報と照らし合わせ、カメラの前にいるのが本人かどうか確認するシステムを指します。目・鼻・口などの配置や比率は人それぞれ違う、といった人体の特徴を活かしているのです。

認証精度の高いシステムほど、さまざまな要素を用いて認証を行っています。そのため、マスクやメガネをしたままでも、正確に認証できる製品が増えてきました。2D顔認証システムより、赤外線センサーを使う3D顔認証システムの方が高い精度を期待できます。

導入されている分野

顔認証は幅広い分野で導入されています。活用方法としては、工場・倉庫・研究所などのセキュリティ管理、小売店や飲食店でのサービス向上、施設や教育機関などの不審者対策などが挙げられ、金融機関や公共交通機関でも活用されています

業務効率化に貢献する例としては、エントランスに顔認証システムの機器を設置し、出退勤管理システムと連動させる方法が挙げられるでしょう。ICカードの紛失、パスワード忘れといったトラブルの心配もありません。

医療現場でのデジタル活用が進む中で、顔認証の活用シーンも増えています。マイナンバーカードを保険証として利用する際のカードリーダーにも、顔認証が活用されています。

顔認証が学校現場にもたらす効果

学校現場でも顔認証の活用シーンが増えています。顔認証の導入によって、職員と学生の利便性が高まり負担が減る、安全性が高まるなどのメリットがあります。

一方で、デメリットもあるため、導入を検討する際はメリット・デメリットの両方を理解する必要があるでしょう。

顔認証を導入する利点や、導入におけるハードルを解説するので、検討する際の参考にしてください。

導入する利点

学校現場に顔認証を導入する利点として、以下のような点が挙げられます。

  • セキュリティ性の向上
  • 正確な出欠管理
  • コスト削減

校門や玄関などに顔認証システムを導入し、事前に登録している人物しか入れないように設定すれば、不審者の侵入を防げます

大学では、授業での“代返(だいへん)”防止にも活用されています。代返とは「代わりに返事をする」を略した言葉で、本人の代わりに別の人が授業に出席する行為です。出席簿に印をつけたり、出席票を提出したりして出欠確認を行う授業で見受けられます。

また、以前はICカードで出欠確認を行う大学もありましたが、ICカードを忘れたり紛失したりする学生もいて、確認ができなくなるケースもありました。顔認証で学生を識別すれば、本人かどうかがすぐわかり、トラブルを防止できます。

加えて、顔認証を導入すると講師が直接出欠確認を行う手間も省け、手作業で確認する従来の方法に比べ、業務の効率化やコスト削減にもつながるでしょう。

導入におけるハードル

学校現場に顔認証を導入する際、以下のような点がハードルになりやすいでしょう。

  • 情報管理
  • 上層部の理解を得る難しさ
  • 導入費用

事前に登録する顔の情報は個人情報にあたるため、厳格な管理が求められます。システム運用を開始する前に、どのように情報を扱うか利用者に説明する必要もあります。特に未成年の場合は、利用者本人と保護者両方の承諾が必要です。

また、顔認証は活用シーンが増えているとはいえ、まだ一般的とはいえないでしょう。上層部が導入に積極的ではない場合、時間をかけて説明しなければなりません。

学校現場のような大人数を同時に認証する必要がある場所には、認証精度の高い製品が求められます。最新技術を用いた製品は高額な導入費用がかかる場合もあるため、導入が困難になりやすいでしょう。

学校現場で使われている顔認証を紹介

学校現場では、主に次のような顔認証システムが導入・活用されています。

  1. 入退室管理
  2. 出退勤確認・管理
  3. 決済システム

それぞれどのようなシステムなのか、具体的に紹介します。

1.入退室管理

入退室管理は、ICカードやパスワード入力などを用いて、特定の部屋や建物への出入りを管理できるシステムです。顔認証を用いれば、事前登録のない人物が部屋や建物に入れないようにできます。また、インターネット上で履歴を確認し、解錠を遠隔操作できるクラウド型の入退室管理システムもあります。

地域の公共施設が隣接されている学校では、施設から学校へ行く際に顔認証が必要です。学校側からは自由に行き来できるため、子どもは手ぶらで施設を利用できるうえに、校内に入れるのは登録された人物だけなので安心感があるでしょう。

2.出退勤確認・管理

出退勤確認・管理は、エントランスや講義室の出入り口、校門などに設置し、職員や学生の出退勤・出欠席を管理できるシステムです。学習塾や学童保育などでは、子どもの「見守りサービス」として活用されているケースもあります。

顔認証を用いれば、自動で認証を行うため職員が手作業で出欠を確認する必要がありません。なりすましもできないため、代返防止にも効果があります。さらに、リアルタイムで出欠ログを取得・集計できるシステムもあり、業務の効率化にも一役買ってくれます。

また、オープンキャンパスに導入するケースもあり、来校した学生の性別・年齢といった属性把握にも利用可能です。

3.決済システム

顔認証を用いた決済システムは、決済時に端末に映った顔と、事前に登録した画像を照合して、本人と確認されれば決済が可能になるシステムです。手ぶらでの買い物が可能になり、非接触のため衛生的でもあります。

校内の買い物にプリペイドカードを利用している学校もありますが、学生がカードを紛失したり、なりすましが行われたりするケースがありました。しかし、顔認証ならそうしたトラブル防止にも効果的です。

決済システムと保護者のクレジットカードを紐付けておけば、購入の度にリアルタイムで保護者に通知が届きます。手ぶらで買い物ができる子どもの利便性のほか、保護者の安心にも配慮されています。

顔認証を導入した学校現場の事例紹介

実際に顔認証を導入している学校現場の事例を紹介します。顔認証を導入するにいたったきっかけや、導入後にどのような効果があったのかなど、導入検討の参考になるでしょう。

事例紹介1.売店利用が手軽に

2022年10月から、顔認証決済システムを導入した事例を紹介します。

開校当時からプリペイドカードでの決済方法を取り入れていましたが、カードの紛失・破損が多く、カードや機器も老朽化していました。キャッシュレスシステムの運用費・維持費の負担も大きく、コスト削減が必要でした。

顔認証システムが導入されたのは、校内の自動販売機と売店です。混雑時に現金やカードを出す必要がなくなり、なりすましやカード紛失のリスクも軽減できます。加えて、次のような点が顔認証決済システム導入の決め手になりました。

  • 最先端技術が身近になる
  • 手ぶらで決済ができる
  • マスク着用のまま衛生的に決済できる

保護者には、リアルタイムで購入情報のメールが届くため安心感にもつながります。日常的に最先端技術を利用する経験は、学生にとって良い刺激になっているようです。

参照:NEC『顔認証決済サービスの導入により、学園内で安全性と利便性を兼ね備えた手ぶら決済を実現~全生徒・教職員約600名を対象に構内売店で運用~

事例紹介2.子どもを見守る目として

顔認証を、児童・生徒の見守りサービスとして活用できるかどうか、実証実験を行った自治体の事例です。

校舎の出入り口に認証用カメラを設置し、登下校時に児童が顔を映すと、職員のデータ管理端末に時刻などが表示される仕組みです。保護者もスマートフォンなどからデータを確認でき、子どもが学校にいるのか、すでに下校しているのかがわかります

2023年には、教育用タブレットを活用し、通学途中の見守りサービスの実証実験も行われました。実証実験の結果、同県内の約75%の自治体が「導入したい」と答えており「サービスの受容性を確認できた」と発表されています。

保護者から「有料でも利用したい」との声もあり、本格的な導入に向けて検討が進められています。

参照:読売新聞オンライン『学校の自販機も改札も「顔パス」、生徒「刺激的でかっこいい」…急速に広がる顔認証

参照:荒尾市『顔認証システムを活用した児童登下校見守りの実証実験を実施しました

事例紹介3.テストを受けやすく

顔認証を活用し、オンラインでのテスト受験を可能にした学校の事例です。

学校外で定期テストを受けられるようにするには、不正行為防止のための体制づくりが義務づけられています。そのため、システム導入前は、テスト前に生徒のカメラと職員のカメラをつなぎ、職員が生徒全員の顔を確認する必要がありました。職員にとってかなり負担だったそうですが、顔認証システムの導入で負担が軽減されました。

紙媒体だったテストをデータ化する必要があったため、はじめは時間がかかりました。しかし、テストの実施が簡単になり、通学が難しく受験を断念していた生徒もテストに取り組めるようになったようです。

筆記が得意ではないために従来のテスト方式では苦労していた学生も、電子化した結果、非常に取り組みやすくなったと好評です。また、紙のテストや資料をデジタル化したため、紙を使わなくなり経費削減にもつながりました。

参照:Cloud Campus『「顔認証システム」で試験を電子化!GIGAスクール構想への挑戦

顔認証は学校現場に大きく貢献している!

顔認証が学校現場で活用されている事例を紹介してきました。安全性・利便性の向上に加え、最先端技術に触れられる機会は、子どもたちの良い刺激になっています。保護者にとっても、子どもの様子を確認できるため安心でしょう。

職員にとっても業務の効率化・経費削減とメリットが大きく、今後も学校現場での活用シーンは広がる見込みです。

導入を検討している場合は、認証精度や導入コストに違いがあるため、複数の製品を比較しましょう。より具体的に検討したい場合は、メーカーに問い合わせるのも方法の一つです。懸念点や予算を伝えながら相談すると、導入イメージが具体的になるでしょう。

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Q&A

Q.顔認証を学校現場に導入するメリットは何ですか?

A.学校現場に顔認証を導入するメリットは、セキュリティ性の向上・正確な出欠管理・コスト削減などが挙げられます。

Q.実際に学校現場にはどのような顔認証が活用されているのですか?

A.実際に学校現場に導入されている顔認証システムには、入退室管理・出退勤確認(管理)・決済システムが挙げられます。

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