顔認証決済の仕組みや導入事例を解説!顔認証のさまざまな活用例も紹介
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顔認証システム
- 2023.07.25
CONTENTS この記事でわかること
キャッシュレス決済が普及し、顔認証を利用して決済できるサービスも増えつつあります。顔認証決済は、ICカードやスマートフォンを使った決済よりもスピーディーな認証が可能です。そこで、顔認証決済の仕組みや実際の導入事例が気になる方もいるのではないでしょうか?
本記事では、顔認証決済の仕組みを詳しく解説します。また、顔認証のメリット・デメリットや、顔認証が利用されている実際の事例も紹介するのでぜひチェックしてください。
顔認証決済の仕組み
顔認証決済は、目や鼻の位置などの顔の特徴をデータ化し認証に使う顔認証システムを利用した決済方法です。カメラに顔を認証させるだけで決済ができるため、非接触でスムーズにサービスを利用できるのがメリットです。
顔認証決済を利用する際は、事前に顔のデータや支払い情報の登録を済ませておく必要があります。事前登録をしておくと、会計時に顔を認証させるだけで決済処理が行われる仕組みです。
会計時に財布やスマートフォンなどを準備する必要がないため、多くの利用者で混雑する場所でもスピーディーに支払いができます。
顔認証決済の導入事例
顔認証決済は店舗での支払いだけではなく、公共機関への導入が進められています。ICカードなどによる電子決済よりもスムーズに利用できるため、今後も顔認証決済を利用できるサービスは増えていくでしょう。
ここでは、2023年から実証実験や導入がスタートした顔認証決済の事例を紹介します。
路線バス
富山県黒部市では、2023年6月から路線バスでの顔認証決済の実証実験がスタートしました。アプリ型プリペイドカードと顔認証技術を連携させ、事前登録後に手ぶら決済でバスを利用できる仕組みです。
実証実験は、手ぶらで公共機関を利用したい方のニーズに応えるためにスタートしました。バスを利用する際は、乗車券を取ったり必要な運賃を準備したりするなどの手間がかかります。顔認証決済が導入されれば、両手に荷物を持っていてもスムーズに乗車と支払いができるでしょう。
自動販売機
自動販売機の顔認証決済は2023年5月から本格的な導入がスタートし、すでに実用化されています。クレジットカードとの紐付けにより、専用端末で顔を認証させるだけで自動販売機が利用できる仕組みです。
今後は私物が持ち込めない場所、現金での決済が難しい場所などに幅広く展開されていくでしょう。例えば、厳重なセキュリティで管理されている建物や、衛生管理が必要で持ち物が制限されている工場などへの導入です。顔認証は非接触で利用できるため、衛生管理が重要な場所で活躍します。
顔認証改札機
大阪駅では、2023年3月に顔認証改札機の実証実験がスタートしました。実証実験で導入されたのは、従来の改札とは異なる近未来的なデザインの改札機です。大きな門のようなデザインのゲートで、ゲートレス・チケットレスで利用できる改札機となっています。
顔認証改札機ではウォークスルーで決済ができるため、従来の改札よりも素早く通過できます。切符を改札機に通したり、交通系ICカードなどをかざしたりする必要がないため、混雑する時間帯でもストレスなく改札を利用できる点がメリットです。
顔認証のメリット
ここでは、顔認証の3つのメリットについて紹介します。顔認証が決済などのさまざまなシーンで利用されている背景には、顔認証が持つ特徴的なメリットが関係しています。
顔認証のセキュリティ面の特徴や利便性の高さについて詳しく解説するので、顔認証について詳しく知りたい方はぜひチェックしてください。
メリット1.高度なセキュリティで守られている
顔認証は、カードキーや暗証番号を使った認証よりもセキュリティレベルが高く、防犯対策として効果的な認証システムです。個人特有の顔の特徴をデータ化し認証に利用するため、他人に悪用されにくい点がメリットです。
また、他人が顔写真を使って不正に認証しようとした場合も、精度が高い製品であれば見抜く技術が備わっており、セキュリティ対策の強化に効果的な認証システムだといえます。
メリット2.手ぶらで利用できる
顔認証はカメラに顔を認証させるだけで利用できるため、両手が塞がっていても簡単に認証可能な点がメリットです。荷物を持って移動しながら、正確な本人確認ができます。
また、鍵や暗証番号が不要なため、鍵の盗難・紛失や暗証番号忘れの心配はいりません。防犯だけなく、鍵の紛失などの人為的なミスを防げる点も大きなメリットだといえます。
メリット3.スピーディーに認証できる
顔認証の認証スピードは製品によって異なるものの、1秒程度で認証が完了する製品が多いため、利用者はストレスなくスピーディーに認証できます。認証速度が速い製品の場合は、ほぼ立ち止まらずに認証可能です。
素早く正確な本人確認ができるため、多くの方が利用し混雑する場所への導入でストレスフリーな入退室を実現できます。
顔認証のデメリット
ここでは、顔認証の3つのデメリットを紹介します。顔認証は認証精度に課題があり、製品によって性能に差があるため、導入する前に注意点を確認しましょう。
また、顔認証を運用する際はプライバシーへの配慮や顔のデータの管理についても注意が必要です。
デメリット1.認証精度が製品ごとに変わる
顔認証の認証精度は製品によって異なります。例えば、マスクを着用すると認証できない製品、身につけるものが変わっても認証できる製品があります。
認証精度が低い製品は、身につけるものや化粧などの影響で認証しにくくなる点がデメリットです。認証精度が高い製品の中には、身につけるものが変わっても問題なく認証できるものもあるため、利用シーンに合った性能の製品を選びましょう。
デメリット2.利用環境に注意する必要がある
顔認証の際にカメラが逆光の影響を受けていたり、夜間でカメラの設置場所が暗かったりすると、製品によっては認証できないケースがある点に注意しましょう。天気や日光のあたり方によって認証しにくい日があると、利用者にストレスを与えてしまいます。
安定して認証できるようにするためには、カメラの設置場所の環境を事前に把握し、環境に対応できるカメラや顔認証の製品を選びましょう。
デメリット3.顔のデータが漏洩すると法的な問題になる恐れがある
顔のデータは個人情報のため、情報漏洩が起きた場合には法的な問題になる可能性があります。顔認証を運用する際には、利用者のデータを保護するためのセキュリティ環境の整備が必要です。
また、プライバシーへの配慮も怠らないようにしましょう。例えば、顔のデータを認証以外で使用しない旨を周知したりデータの利用目的を公表したりなど、トラブルを未然に防ぐ取り組みが必要です。
顔認証は決済以外にもさまざまな場所で活用されている
顔認証は決済以外にもさまざまなシーンで利用されています。セキュリティや利便性の高さなどから、幅広いシーンで活躍しているのです。
ここでは、実際の顔認証の利用例とそれぞれの導入効果を解説します。
入退室管理・勤怠管理【オフィス・工場】
オフィスや工場では、従業員の入退室管理や勤怠管理に顔認証が利用されています。顔認証はなりすましのような不正が起こりにくいため、正確な労働時間の把握や企業の情報漏洩対策に役立っているのです。
入退室管理や勤怠管理には、社員証などを使った認証方法も取り入れられています。しかし、高いセキュリティが必要な場所では、より不正が起こりにくい顔認証を取り入れるケースが増えています。
入場受付【イベント会場】
イベント会場では入場受付で顔認証が利用されており、来場者はカメラに顔をかざすだけでスムーズに入場できるようになっています。イベント前に顔のデータなどを事前登録しておくと、混雑する入場受付をスムーズに通過できる仕組みです。
顔認証の導入により、大人数が参加するイベントでも正確な本人確認とスムーズな入場が実現しています。
特定人物の見守り【介護施設・医療機関】
介護施設や医療機関では、認知症などで徘徊してしまう可能性がある方の見守りに顔認証が役立っています。顔認証は入退室できる人物を限定できるため、施設の入り口に取り入れると、特定人物が施設外に出ないように対策できます。
大きな介護施設や医療機関では、見守りが必要な方の人数が多く、スタッフが対応しきれない場合があるでしょう。顔認証による24時間体制の見守りは、スタッフの業務負担軽減にもつながっているのです。
重要な手続きの本人確認【空港・金融機関】
空港の搭乗手続きや出入国手続き、金融機関での取引の際に、本人確認として顔認証が取り入れられています。待ち時間が長くなりがちな手続きの簡略化や、印鑑レスの取引に役立っているのです。
顔認証は正確な本人確認が可能であり、高いセキュリティレベルで運用できるため、空港や金融機関のような厳重なセキュリティが必要な場所でも活躍しています。
利便性と安全性が高い顔認証でより便利な未来へ
顔認証決済は手ぶらで買い物ができるだけでなく、時間をかけずにサービスを利用できるため、利用者にとって利便性の高い決済方法です。また、公共機関による実証実験もスタートしており、今後もさまざまな場所で導入されていくでしょう。
顔認証は高いセキュリティ効果がありスピーディーに利用できるため、正確な本人確認ができる認証方法として、決済だけでなくさまざまな場所で利用されています。
製品や利用環境によって認証精度に差がある点、個人情報やプライバシーへの配慮が必要な点などの注意点を把握し、セキュリティ対策の強化に役立てましょう。
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Q&A
Q:顔認証決済はどのような仕組みですか?
A:顔認証決済は、事前に顔のデータと支払い情報を決済サービスに登録し、会計時にカメラに顔を認証させて利用する決済方法です。顔認証は、目や鼻などの個人の特徴をデータとして認証に使う技術です。
Q:顔認証は安全ですか?
A:顔認証は顔を見分ける認証精度が高く、他人によるなりすましがほぼ不可能な認証方法です。顔写真を偽物だと見抜いたり、マスクを着用していても本人確認ができたりするため、安全性が高く利用しやすい認証方法だといえます。